不調改善

秋は「肺」に負担がかかる季節 肺を守る習慣や取り入れたい食べ物を漢方医学から学ぶ

秋の養生には漢方薬も役立つ

秋の養生には、健康維持を目的とする漢方薬を服用するのもおすすめです。具体的には、「水分の循環をよくして肺に潤いをあたえる」「消化・吸収機能を改善して体の内側から心を元気にする」などの働きを持つ漢方薬を選びます。

小皿などにのった生薬
秋の養生に役立つ漢方薬を紹介
写真6枚

おすすめの漢方薬

・麦門冬湯(ばくもんどうとう)

胃の働きを整えて呼吸器系や消化器系で不足している潤いを補い、のどや気管などの呼吸粘膜を潤し、唾液の分泌も促します。のどの乾燥や、乾いた咳が気になる人におすすめです。

・補中益気湯(ほちゅうえっきとう)

気を増やして胃腸の調子を整え、必要なところに栄養を届けます。疲労感、倦怠感、食欲不振、疲れすぎて眠れない、寝汗が気になるなど、季節の変わり目に起きる不調が気になる人におすすめです。

→補中益気湯について詳しく知る

漢方薬を始める際の注意点

漢方薬は食事の工夫などでは不調が改善しなかった人でも、効果を感じる場合が多くあります。

ただし、漢方薬はその人の体質に合っていないと、よい効果が見込めないだけでなく、副作用が起こることもあります。自分に合う漢方薬を見つけるために、服用の際は漢方に詳しい医師や薬剤師に相談するのが安心です。

◆教えてくれたのは:薬剤師・山形ゆかりさん

白衣の女性
薬剤師の山形ゆかりさん
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やまがた・ゆかり。薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。病院薬剤師を経て食養生の大切さに気付き、薬膳アドバイザーとしても活動する。牛角・吉野家他薬膳レストラン等15社以上のメニューを開発。そのほか、症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」(https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp)で薬剤師を務めている。

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