料理・レシピ

せいろで1度に2品できるレシピ ポトフとカレーご飯、蒸し野菜サラダとサーモン包み蒸しなど食卓も華やかに

「蒸しポトフ」と「チキンカレー蒸しご飯」
1度にできる「蒸しポトフ」と「チキンカレー蒸しご飯」
写真8枚

せいろ調理は難しそう、プロや料理上手が使うもの、と思っている人も多いのでは? それがいまSNSなどを中心に、初心者でも失敗なく作れる調理器具として大ブームに!切って詰めて蒸すだけで、そのまま食卓にも出せる1品のできあがり。時短にもなる2品蒸し&2段使いのレシピを紹介します。

せいろ調理なら栄養を逃さずキープ

「ゆでると流出しやすいビタミンB1やCも、せいろ調理なら栄養を逃さずキープできます」と料理研究家、管理栄養士の岩崎啓子さん。せいろは栄養面のほか、忙しい人にもおすすめしたい調理法だという。

「ステップアップして、一度に何品かまとめて蒸すことで、時短にもなります。調味してから蒸せば、味が染みこむという効果もありますよ」

基本の流れ

【1】具材を詰める

具材を詰めたせいろ
具材を詰めるときはクッキングシートを敷く
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せいろを水で濡らし、具材を詰める。色の出るもの、水気や油分のある食材などの場合は、クッキングシートをしいてから具材を詰める。または耐熱容器を使用する(事前にさらしをしく)。

【2】蒸気の上がった鍋で蒸す

せいろを鍋にのせている
蒸気が上がってからせいろをのせる
写真8枚

鍋の8~9分目まで、水を入れて沸騰させ、蒸気が上がったらせいろをのせ、ふたをして蒸す。浅めの鍋を使用する際は、湯がなくならないよう注意し、少なくなったら水ではなく湯を足す。

※レシピで使用するせいろはすべて直径21cmです。

2品蒸し&2段使いで一度に完成

鍋に近い下段には加熱に時間がかかる肉や魚、ご飯を。上段に野菜やパンなどの食材を入れる。

「ご飯やパンの温めは電子レンジでもできますが、蒸した方がおいしく仕上がります」(岩崎さん)

2品蒸しで時短!

それぞれ、料理【A】と【B】は、同じせいろに入れ、湯を沸かした鍋にのせてふたをし、強めの中火にかけて15分蒸す。

ピリ辛おかずとナムルで箸が止まらない「厚揚げとひき肉のピリ辛蒸し」と「キャベツの塩蒸しナムル」。

「厚揚げとひき肉のピリ辛蒸し」と「キャベツの塩蒸しナムル」
「厚揚げとひき肉のピリ辛蒸し」と「キャベツの塩蒸しナムル」
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【A】厚揚げとひき肉のピリ辛蒸し

《作り方》(2人分)
【1】厚揚げ1枚(200g)は横半分に切り、1cm幅に切る。長ねぎ4cm、にんにく1/2片はみじん切りにし、にら10gは刻む。

【2】豚ひき肉100gに酒大さじ1、片栗粉大さじ1/2、みそ・しょうゆ・ごま油各小さじ2、砂糖小さじ1/2、豆板醤小さじ1/2弱を入れ、粘り気が出ないよう混ぜたら厚揚げ、ねぎ、にんにくを加えてさっくりと混ぜ合わせる。

【3】クッキングシートを舟形に作り、【2】を入れる。

【4】蒸しあがったらにらを散らす。

【B】キャベツの塩蒸しナムル

《作り方》(2人分)
キャベツ2枚はざく切り、長ねぎ1cmはみじん切りにして器に入れ、ごま油小さじ1、塩・こしょう各少量を混ぜ合わせて回しかける。

「パプリカとねぎのアンチョビーサラダ」と「サーモンの洋風包み蒸し」
「パプリカとねぎのアンチョビーサラダ」と「サーモンの洋風包み蒸し」
写真8枚

「パプリカとねぎのアンチョビーサラダ」と「サーモンの洋風包み蒸し」の組み合わせでお洒落な洋風蒸しに。

【A】パプリカとねぎのアンチョビーサラダ

《作り方》(2人分)
【1】パプリカ(赤・黄)各1/4個は乱切り、長ねぎ1/3本は1cm幅の斜め切り、にんにく1/6片はみじん切りにする。

【2】アンチョビー1枚は細かく叩き、酢小さじ2、オリーブオイル小さじ1、塩・こしょう各少量と混ぜる。

【3】器に【1】を入れ、【2】を回しかける。

【B】サーモンの洋風包み蒸し

《作り方》(2人分)
【1】ノルウェーサーモン2切れ(200g)に塩小さじ1/5、こしょう少量を振る。ミニトマト3個は半分に、ブロッコリー2房(30g)は食べやすい大きさに切る。ブラックオリーブ20gとにんにく1/4片は粗みじん切りにする。

【2】オリーブ、にんにくとオリーブオイル小さじ2、塩・こしょう各少量を混ぜる。

【3】クッキングシートを舟形に作り、サーモン1切れ、ミニトマト・ブロッコリーを等分において【2】の半量をかけ、口を閉じて包む。残りも同様にして包む。

2段使いでスープと主食が完成

【上段】「蒸しポトフ」のレシピ

しんなり野菜の旨みと栄養をスープで逃さず。

「蒸しポトフ」
「蒸しポトフ」
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《作り方》(2人分)
【1】キャベツ2枚はざく切り、セロリ4cmは筋を取って太めのせん切りにし、ウィンナソーセージ2本は斜めに切り目を入れる。しめじ40gは小房に分ける。

【2】器に【1】を入れ、水3/4カップ、コンソメスープの素(顆粒)小さじ1/4、塩小さじ1/5、こしょう少量を混ぜ合わせて注ぎ、せいろに入れる。湯を沸かした鍋に【チキンカレー蒸しご飯】のせいろをのせ、【蒸しポトフ】のせいろを重ねてふたをし、強めの中火にかけて15~20分蒸す。

【下段】「チキンカレー蒸しご飯」のレシピ

鶏だしが旨染み!甘い干しぶどうもアクセント。

「チキンカレー蒸しご飯」
「チキンカレー蒸しご飯」
写真8枚

《作り方》(2人分)
【1】鶏もも肉1枚(200g)は2cmほどの角切りにし、ケチャップ小さじ2、しょうゆ小さじ1、塩・カレー粉各小さじ1/4と混ぜておく。にんじん10gは2cm幅の短冊切りにする。コーン(ホール缶)大さじ4、干しぶどう大さじ2は熱湯で洗う。

【2】せいろにクッキングシートをしき、ご飯400g、オリーブオイル小さじ2、カレー粉大さじ11/2、塩小さじ1/2を入れて混ぜ合わせ、平らに広げて【1】をのせる。湯を沸かした鍋に【チキンカレー蒸しご飯】のせいろをのせ、【蒸しポトフ】のせいろを重ねてふたをし、強めの中火にかけて15~20分蒸す。

◆教えてくれたのは:料理研究家、管理栄養士・岩崎啓子さん

チェック柄のエプロンをした女性
料理研究家・管理栄養士の岩崎啓子さん
写真8枚

和洋中問わず幅広いジャンルで、手軽でおいしい、栄養バランスのよい料理を提案。著書に『せいろ蒸し大全』(河出書房新社)ほか多数。https://www.kurashijouzu.jp/cooks/iwasaki-keiko/

撮影/菅井淳子 スタイリング/鈴石真紀子 取材・文/勅使河原桜

※女性セブン2024年11月28日号

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