乳製品を大量に摂るのは逆効果?
カゼインを含む牛乳やチーズなどの乳製品も、腸漏れ対策のためには、大量に摂るのは避けるべき。「腸内環境を整えるにはヨーグルトがいい」といわれるが、実は腸漏れを改善する効果は低く、食べすぎはむしろ逆効果だ。

「確かに、ヨーグルトに含まれる乳酸菌は腸内環境を整えますが、1日に摂取したい理想の乳酸菌の量が1兆個なのに対し、ヨーグルト1個(200ml)で摂れる乳酸菌は多くても20億個で、ヨーグルトだけで摂るのは無理がある。さらに日本人の9割は乳製品をうまく消化できない『乳糖不耐症』といわれており、消化できないままのカゼインが腸に届くデメリットのほか、市販品には砂糖や人工甘味料が含まれるものが多いことから鑑みても、ヨーグルトを食べ続けるのはデメリットの方が大きいと考えます」(平島さん)
近年、「1個でたんぱく質が10g摂れる」などと高機能をうたうヨーグルトが販売されているが、それらも腸漏れを改善する効果には疑問があるという。
「そうした機能性ヨーグルトにも糖類や人工甘味料などの添加物が多く含まれるものもあり、乳製品である以上、腸に負担をかけるのは変わらないでしょう。
乳酸菌を摂るならサプリメントのほか、みそや納豆、ぬか漬けなどの、昔ながらの発酵食品がおすすめ。またこれらを食物繊維と一緒に摂ればなおいいでしょう」(秋山さん)
キーワードは「たまごわやさしげ」
腸の細胞を修復するためには、良質なたんぱく質を積極的に摂ってほしい。
「たんぱく質は一度に吸収できる量には限りがあり“食べ貯め”ができないので、1日3食に分けて充分な量のたんぱく質を食べましょう。
特に朝は一日のうちでもっともたんぱく質が枯渇しているので、朝食は欠かさないでほしい。朝食を抜いている人や『16時間断食』をしている人などは、ほぼ確実に腸内環境が悪化しています」(平島さん)
1食につき女性なら25~30g、男性なら30~40gのたんぱく質が必要だ。
肉類や魚類は100gあたり20g前後のたんぱく質が含まれる。だが、どうしても1食で理想の摂取量に届かない場合は、プロテインドリンクなどを活用してもいい。ただし、できるだけ糖質が含まれていないものを選ぼう。
加えて、忘れてはいけない栄養素が「ビタミンD」。細胞を修復し、細胞間のすき間を埋める働きをする。
「コロナ禍で“免疫力を強化する”として注目を浴びたビタミンDは、2019年の慈恵医科大学病院の調査で“東京都民の98%が不足、または欠乏”と明らかになったほど、日本人に不足しがちな栄養素です。
日光を浴びることで体内でも生成できますが、紫外線の悪影響を考えると、日光を浴びすぎるのも考えもの。そこでビタミンDが多く含まれる卵やさば、鮭などを積極的に食卓に並べるといいですね。
私自身、以前は花粉症やぜんそくといったアレルギー症状に悩まされていたのが、ビタミンDを意識して摂るようになったことで、ピタリと症状が出なくなりました」(秋山さん)
たんぱく質とビタミンDを効率よく摂取できる食材は、卵、豆類、ごぼう、わかめ、野菜、魚、しいたけ、玄米など。「たまごわやさしげ」と覚えてほしい。
「漏れない腸」が、あなたの「健康」も守ってくれる。
※女性セブン2024年11月28日号