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《両親は離婚後のほうが仲いい》元シブがき隊フッくん長男・布川隼汰(32)「俳優・料理・映像制作」の三刀流の新境地を語る

元シブがき隊フッくん長男の布川隼汰(撮影/菅井淳子)
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俳優の仕事に加え、業務スーパーをこよなく愛する節約料理研究家、ヒットドラマも手掛ける映像編集クリエイター…と、いくつもの顔をもつ布川隼汰(32才)。父は元シブがき隊の布川敏和(59才)。プライベートでは、10か月になった息子の離乳食づくりに励むよきパパだ。新旧布川家の食卓事情に迫りつつ、家族への想いを聞いた。

家庭では料理担当。つらいどころか「無」になれる、一番のストレス解消法!

──最近は、レシピの提案やコラムの執筆など、料理に関するお仕事も増えているとか。布川さんと料理とのかかわりを教えてください。

布川:僕、『金八先生シリーズ』で俳優デビューした中学生のときから、料理をしていたんですよ。撮影現場ではロケ弁が出たけれど、食べ盛りだからすぐお腹がすくじゃないですか。それで帰宅後、自分で作って食べるようになったのがはじまりです。「自分が食べたいものを自分で作れるって楽しいな」と思って、そのまま続いている感じですね。

もちろん母(タレントのつちやかおりさん)は毎日、しっかり作ってくれましたよ。でも、わが家はちょっと変わっていたみたいで、メインのおかずは家族共通だけれど、あとはひとりひとりに専用の副菜がつくんです。つまり、母は毎食7~8品も作っていたわけです。これ以上母に負担をかけたくなかったから、夜食くらいはと自分で作りはじめました。

実は父(布川敏和さん)も料理好きで、週1~2回は台所に立っていたかな。ステーキと石焼ビビンバは、必ず父が作るのが決まりで、とくに石焼ビビンバは手作りの石鍋まで揃えていたくらい。

結婚した今も僕が料理担当なんですが、交際中から僕が手料理をふるまっていたので、自然にいまの形に。結婚当初住んでいた部屋の近くに業務スーパーがあったのでのぞいてみたら安くておもしろいものがたくさんあって、節約料理に目覚めました。それを発信していたら、いろいろと声をかけてもらえるようになって、仕事につながり今に至ります。

──ご両親の背中を見て育ったわけですね。いまは、ドラマなどの映像編集のお仕事もされていますよね。多忙な中、毎日家族の料理を作るのは大変なのでは?

布川:この夏、僕と友人でやっている制作会社で生田絵梨花さん主演のドラマ『素晴らしき哉、先生!』(ABCテレビ)の編集を全話担当させてもらいました。全話を1チームにまかせるというのは業界でもあまりないことなので、とてもいい経験になりましたね。プロデューサーや監督には感謝しかありません。まぁ、確かにハードでしたけれど(笑)。

そんなときこそ、僕は料理でリフレッシュしています。料理している間は「無」になれて、そのあとはおいしく食べて家族の笑顔も見られる。まさに最高のストレス解消法! 料理はいろいろな仕事をしている僕を切り替えてくれる役割も果たしてくれています。

布川家は、行事のときはいつも一緒。両親が離婚した今のほうが、仲がいいかも!

――布川さんは、とても前向きなんですね。

布川:そうなの…かな。ただ、自分が好きなことを一生懸命やっていれば必ずだれかが見ていてくれて、道を切り開くことにつながるとは感じますね、映像制作の仕事も、料理の仕事も、「がんばっているのを知っているから」と声をかけてもらって始まりましたから。僕はすごく周りに恵まれているなと感じますね。

この考え方は、父から教わったことが影響しているかも。俳優になると決めたとき、父から「演技について俺がアドバイスできることなんてないけれど、やると決めたことはとことんやれ、そして仕事で出会ったすべての人たちに感謝の気持ちを忘れずに生きなさい」と言われました。この言葉はいまでも僕の信条になっています。

──すてきですね。今でもお父さまとは仲良くされているんですか?

布川:もちろん! 家族でしょっちゅう集まって食事会をしていますよ。父が肉料理をふるまうときもあるし。両親は離婚したけれど、行事のときはみんな一緒です。というか、離婚した今のほうが両親の仲がいいんですよ。なんでも分かり合える相棒というか…。息子としては「こういう関係もありだな」と思っています。

――今後の目標があれば教えてください。

布川:演技も料理も映像制作も、より上を目指したいですね。とくに、ひとつのドラマのクレジットに「役者」と「編集」ダブルで名前を載せてみたいですね。このパターンは初めてなんじゃないかな。近い将来、必ず実現させますよ。

【プロフィール】

布川隼汰(ふかわ・しゅんた)/フッくんこと布川敏和さんを父にもち、15歳で俳優デビュー。以来、ドラマや舞台、バラエティ番組等で活躍。自炊男子としても知られ、節約レシピやグルメレポートなども発信中。

取材・文/川口ユウ

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