飲料水や食料を東京から持参
先述の輪島市への訪問の際も、「雅子さまカラー」が光った。
日帰りというタイトスケジュールの中、両陛下は塚田川の氾濫によって住宅などが濁流に飲み込まれ、中学生など4人が亡くなった現場に立たれ、川の上流に向かって深く一礼。その後、地震によって避難生活を送っていた仮設住宅が豪雨で浸水した人々が身を寄せる輪島市内の中学校に足を運ばれた。
その数50人あまり。雅子さまはかがんで一人一人と目の高さをあわせられ、「大変な思いをされて」などと被災者の思いを受け止められた。災害対応にあたった警察や消防、自衛隊の関係者らもねぎらわれた。
「2回も立て続けに被害を受けられた人々を目の当たりにして、雅子さまはいてもたってもいられないお気持ちでいらしたのだと思います。年が明けると、被災された方々にとって災害が去年のことになってしまうという思いから、年内にどうしてもお見舞いしたいというご希望があったのでしょう。
平成時代は被災からあまり時間をおかずにお見舞いするのが通例でしたが、令和になって被害状況や被災された方々の日常生活がある程度一段落したタイミングで、少し時間をあけてお見舞いするようになったと思います。地元の負担を軽減するために、ご自分たちの飲料水や昼食を東京から持参するのも令和になってから。平成時代は両陛下と地元の関係者が同じカレーライスを召し上がっておられましたが、そこから一歩進んだお気遣いは雅子さまならではのスタイルだと思います」(宮内庁関係者)
雅子さまがのびのびと活躍される姿を国民は大歓迎するだろう。