何をお返しすることができるのか。日々、考えながら過ごしています
──ライブといえば、12月24日にクリスマスライブを控えています。
TAKAHIRO :クリスマスって不思議で、何かこう、条件のようなものが揃った時に初めて、その年の思い出が記憶として残る気がします。その”条件”が、来てくださるみなさんにとって僕のクリスマスライブであったら嬉しいです。そのためにも、音楽、演出、すべてにおいて最高の瞬間をお届けします。クリスマスは家族や恋人、お友達と、大事な方と過ごす方も多い日ですが、ライブにおひとりでいらっしゃる方も、ステージには必ず僕がいますから! お待ちしています。
──ファンへの想いが伝わってきます。
TAKAHIRO :デビュー当時から「今日は来てくださってありがとうございます」というフレーズを何度となく言ってきましたけど、年を重ねるにつれて、大事な時間とお金を費やして来てくださっていることの重みが身に沁みます。ファンのみなさんが求めてくださらないと、僕はステージに立つ意味がありません。みなさんに生かされているんです。そんな自分が40才を迎えるにあたり、何をお返しすることができるのか。日々、考えながら過ごしています。
──12月8日、40歳を迎えましたが、今、思うことは?
TAKAHIRO :この間、地元の佐世保市のイベントに呼んでいただいたんですが、その会場が成人式で行ったところだったんです。あれから東京に出て、EXILEに加入して、あれよあれよと20年が経っていました。濃密な時間を過ごせてきたと思いつつ、人生あっという間だと思うとちょっと怖くなったりもして…。これからは、一瞬一瞬を噛み締め、味わいながら、1日1日に血を巡らせていくように生きたいです。そういえば、30才になった時にHIROさんから「男は30から」という言葉をいただいたんですけど、この前は「男は40からだから」だと仰っていました(笑い)。その言葉を糧に、40才からもう一度、第二の青春を過ごせたらと思っています。
それと、今は”男性グループ戦国時代”と言われ、グループの形であったり、さまざまなことが多様化しています。その中で、自分がやるべきこと、長年応援してくださっているファンのみなさんに求められることは決して見失わず、情熱を注いでやり抜くエネルギーを持って生きていきたいです。こうした時代にあって、LDHやEXILEの在り方も変わりつつあります。それでも、僕がHIROさんの背中を見ながら歩んでこられたように、あんなにも広い背中ではないかもしれませんが、後輩たちにも「安心できるな、ここで頑張りたいな」と思ってもらえる自分でありたいです。
取材・文/小泉咲子