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【2025年の花粉予測】2024年の猛暑の余波で大量発生 飛散量は近畿で前年比380%、四国は840% 黄砂の飛来と重なり「花粉爆発」の懸念

2024年の猛暑の余波で花粉の飛散量が平年より多くなる(写真/イメージマート)
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記録的な猛暑となった2024年。2025年はその余波を受けて、花粉症の人にとっては、つらい春になるかもしれない。

2025年はほとんどの地域で飛散量が平年より多い

その理由を気象予報士の広瀬駿さんが説明する。

「スギやヒノキなどの植物は、光合成で栄養をたっぷりと蓄えて花粉を大量に発生させます。2024年の夏は全国的に35℃を超える猛暑日が続き、日照時間も長かったことから、花粉が大量発生するのに非常に好条件だったのです」

この冬はたびたび寒波が襲来するともいわれ、これも花粉の飛散を後押しするかもしれない。

スギ花粉の飛散距離は300kmに及ぶこともあり、飛散量が増える2025年は都市部でも注意が必要だ(写真/PIXTA)
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「気温が低いと花粉の飛散時期が遅れる傾向にあるものの、日本海側で大雪が降ると関東では晴れの日が続き、乾燥が進む傾向にあります。2月にカラッと晴れる日が続くと、花粉がより飛散しやすくなる可能性もあります」(広瀬さん・以下同)

2024年12月5日の日本気象協会「tenki.jp」によると、全国のほとんどの地域で花粉の飛散量が平年より多い見込みと予想している。

「その中で、例年に比べて特に中国地方は170%、四国地方は210%、近畿地方は190%などと日本気象協会『tenki.jp』は予想しています。2024年と比べたら、四国は840%、近畿は380%と飛散量が非常に多く、関東甲信でも160%という予想です」

黄砂と花粉の“タッグ”なら念入りな対策が必要

春には大陸から黄砂も飛来するため、これが花粉と“タッグ”を組んで「花粉爆発」が起こると、やっかいなことになりかねない。

「黄砂やそれに付着する汚染物質、PM2.5に対するアレルギー症状が現れると、花粉症の症状が悪化するケースもあります。花粉症が重症化すると日常生活にも支障をきたすので、念入りな対策が必要です」

黄砂は中国大陸内陸部の砂漠から日本に飛来してくる(写真/イメージマート)
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憂鬱な春になりそうだが、一方で、こんな明るい話も。

「植物は秋から冬にかけて休み、寒さによって目が覚める『休眠打破』が起こることで活動を始めます。寒波によって桜の休眠打破がうまくいくと、一気に開花し、美しい桜が楽しめると期待しています」

花粉症対策は万全だ。

※女性セブン2025年1月2・9日号

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