炭水化物の与えすぎ注意、猫は今も肉食
猫でほかの猫種に比べて糖尿病の罹患リスクが高いのは、ノルウェージャン・フォレスト・キャット、メイン・クーン、ロシアン・ブルー、ヨーロピアン・バーミーズなどだ。
「それから7歳以上のシニア猫はやはりリスクが増えます。性別ではメスよりオスに多いといわれています。去勢・避妊手術を受けた子もリスクが比較的高いですね。どうしても肥満になりやすいので、そのせいかもしれません」
予防法としては、やはり適切な食事ということになる。
「糖尿病の原因はさまざまで、ほかの病気から来るインスリン抵抗性については、努力ではいかんともしがたいです。ただ、肥満に関してだけは、打つ手がある。体重を管理していても糖尿病にかかることがあるのが現実ですが、少なくとも肥満性の糖尿病にはかかりにくくなります」
犬は人間との生活が長くなって雑食化したと考えられるが、猫は今でも肉食。脂肪や炭水化物などを必要以上に与えてはいけない。人間や犬に比べて、たんぱく質を多めに、炭水化物を少なめに摂るべき動物なので、注意が必要だ。
「人間もそうだと思いますが、猫のダイエットも運動以上に食事がとても重要です。おやつも含めてしっかりカロリーを計算する、ダイエット中の“置きエサ”はやめるなど、ポイントを押さえて(関連記事)愛猫の体重管理に努めてあげてください」
◆教えてくれたのは:獣医師・鳥海早紀さん
獣医師。山口大学卒業(獣医解剖学研究室)。一般診療で経験を積み、院長も経験。現在は獣医麻酔科担当としてアニコムグループの動物病院で手術麻酔を担当している。
取材・文/赤坂麻実
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