《朝ドラ『あんぱん』で注目》「高知県」を満喫する旅　観光列車やホテル、スポットを旅行ジャーナリストが紹介

観光列車「志国土佐時代（トキ）の夜明けのものがたり」は『あんぱん』放映にあわせて新コースも — 観光列車「志国土佐時代（トキ）の夜明けのものがたり」は『あんぱん』放映開始と同じくして別コースも

2025年春から放送される連続テレビ小説『あんぱん』（NHK）の舞台となるのは、2023年放送の『らんまん』に続いて高知県。漫画家やなせたかしさんと、その妻である暢さんが主人公夫婦のモデルとなっている物語で、観光列車「志国土佐時代（トキ）の夜明けのものがたり」も、ゆかりの地を訪れるコースを春から運行する。今回は女性におすすめの高知の旅を、旅行ジャーナリストの村田和子さんがレポートする。

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『あんぱん』の舞台となる高知県。観光列車「志国土佐時代（トキ）の夜明けのものがたり」も、ドラマ放映開始と同じくして、通常コース（高知駅・窪川駅間）に加え、太平洋の景色を見ながら、『あんぱん』ゆかりの地を訪れることができる「ごめん・なはり線コース（高知・奈半利間）」を運行。今回は「女性目線で楽しむ高知」をテーマに、観光列車、ホテル、スポットを紹介します。

【目次】

エレガントな内装にうっとり！観光列車「志国土佐時代（トキ）の夜明けのものがたり」
高知市内で宿泊！タイプでえらぶおすすめホテル2選
高知市内、沿線の女性向けおすすめスポット

エレガントな内装にうっとり！観光列車「志国土佐時代（トキ）の夜明けのものがたり」

JR四国には「伊予灘ものがたり」など3つの本格的な観光列車が走っていますが、中でも斬新なデザインや内装のエレガントさが際立つのが「志国土佐時代（トキ）の夜明けのものがたり」。

「志国土佐時代（トキ）の夜明けのものがたり」。グラデーションで過去から未来へつながる様を表現した斬新なデザイン

明治維新の新しい時代の幕開けをイメージしていたという観光列車は、列車名に漢字が多く、外観に坂本龍馬が描かれ、すこし硬い印象を筆者は持っていました。ところが、中に入ってびっくり！　幕末の志、輝かしい未来がテーマの車内は、エレガントで女性好みの雰囲気。

2両編成の1号車「KUROFUNE」は志を語りながら大海をゆく蒸気船がモチーフ、2号車「SORAFUNE」は新しい時代の夜明けをイメージし、大空の先、宇宙に思いを馳せ、空想科学上の宇宙船をモチーフにしたデザインになっています。

今回乗車したのは『あんぱん』放映開始と同じくして運行開始のコースで、ごめん・なはり線奈半利駅を15時18分に出発し、高知駅に17時57分に到着する「雄飛の抄」。

座席もゆったり寛げる。ごめん・なはり線の沿線案内や限定の乗車証などがテーブルに置かれていた

観光列車では車内でいただく食事（オプション）も楽しみのひとつですが、今回は「浜スイーツ＆ティーセット」(3500円・予約)を、車窓に広がる太平洋を眺めながら頂くことに。

木箱に入ったスイーツに、弘法大師空海が広めたとされるお茶「きしまめ茶」がセットになっているのですが、器も素晴らしくテンションがあがりっぱなし。

プレゼンテーションがステキな浜スイーツ。高知県東部のシンボル「室戸岬」と「海成段丘」を2段容器で表現

中には海洋深層水を使用したスコーン、室戸産の備長炭を使用して作った炭パンのサンドイッチ（真っ黒！）、旬のフルーツ、パウンドケーキなど。スイーツは地元産にこだわり丁寧に作られたのが伝わってきて、どれも美味。でもちょっと食べきれない！と思っていたら、一部はお土産として持ち帰りができる仕様で、心遣いに感動！

「浜スイーツ＆ティーセット」（3500円）は、ぜひ事前予約し食したい。スカイアンドシー・ムロト（高知県室戸市）が提供

車内では高知県ゆかりのお酒やフォトジェニックなドリンクも注文でき、中でも高知の柑橘飲み比べセットは、土佐文旦、小夏、柚子の3種類のジュースが、列車をイメージした特製の器で提供されます。

高知の柑橘飲み比べセット。お酒が好きな人はアテンダントセレクトの土佐の地酒3種も

途中の停車駅や車内で記念撮影（アテンダントの方が撮影の手伝いをしてくれます） — 途中の停車駅や車内で記念撮影（アテンダントの方が撮影の手伝いをしてくれる）

窓に広がる太平洋、車内のエレガントな雰囲気、そして地元を感じる食と、五感に響く約2時間半の列車旅はプライスレス。ごめん・なはり線コースの運行は、2025年4月～6月の金曜日に運行されますが詳細はホームページをご覧ください（土・日・祝は通常コースを運行）。

ごめん・なはり線の各駅では、やなせたかしさんが描いた各駅のキャラクターが出迎え、やなせたかしさんが少年時代を過ごした南国市後免町には、ゆかりの地が多数あります。世代を超えて愛されたアンパンマンの作者のふるさとは、『あんぱん』を見て訪れるといっそう楽しみが広がりそうです。

JR御免駅ホームには、やなせたかしさんの詩が書かれた石碑やアンパンマンの石像が。ひらがなで「ごめん」の駅名表示もチェック — JR後免駅の駅名表示（ひらがなで「ごめん」）。ホームには、やなせたかしさんの詩が書かれた石碑やアンパンマンの石像もある

■JR四国～観光列車「志国土佐時代（トキ）の夜明けのものがたり」　https://www.jr-shikoku.co.jp/yoakenomonogatari/

高知市内で宿泊！タイプでえらぶおすすめホテル2選

高知市内にはたくさんホテルがありますが、筆者のおすすめを2つ紹介します。旅スタイルやお好み、人数に応じてチョイスしてみてくださいね。

「JRクレメントイン高知」高知駅からすぐのロケーション！ひとり旅もOK

「JRクレメントイン高知」は、JR高知駅から徒歩2分と列車旅の拠点に便利。2020年開業で、館内は高知県産木材や土佐和紙などを用い高知らしさを感じる空間。客室は機能的で居心地がよく、県産木材の壁の装飾もオシャレです。朝食にも力を入れ「藁焼きタタキ定食」「釜揚げしらす丼定食」など複数から選べるのもうれしい。ラウンジでは無料ドリンクが提供され自由に利用ができ、ツインの他シングルの客室もあるので、ひとり旅やビジネス利用にもおすすめです。

クレメントイン高知のシングル客室。駅が近く滞在前後も荷物を預かってくれるのでアクティブ派におススメ — シングル客室。JRクレメントイン高知は駅が近く滞在前後も荷物を預かってくれるので、アクティブ派におススメ

ラウンジにはコーヒーや紅茶のサービス、観光ガイドブックなどもありゆったりくつろげる

各階に美しい伝統芸の装飾。奥には選べる枕コーナーも — 各階に美しい大漁旗「フラフ」の装飾。奥には選べる枕コーナーも

JRクレメントイン高知自慢の朝食「藁焼きタタキ定食」。朝からご当地の食を楽しめるのはうれしい。他にも数種類から選択可能

■「JRクレメントイン高知」　https://www.jrclement.co.jp/inn/kochi/

「OMO７高知by星野リゾート」高知の文化をぎゅっと凝縮。よさこい楽宴LIVEを毎晩開催

高知に根付くもてなし「おきゃく文化」を体感できる「OMO７高知by星野リゾート」は、365日高知の風物詩である「よさこい楽宴LIVE」を毎晩開催、ゲストも参加OK。

客室は、土佐の伝統・自然を感じるデザインで、高層階からは市内を一望。ダイニングは高知の郷土料理を取り入れたビュッフェで、かつおの藁焼きのダイナミックプレゼーションも楽しく、芋けんぴなどデザートまでどれをとっても美味しい。大浴場は、露天風呂前に高知の山野草が植えられた庭園が広がり、オートロウリュウ併設のサウナもあるので、旅の疲れをとるのにもぴったりです。