「もうNOSUKEに入ってほしいわ! マジで!」と妹が叫んだ
名場面ばかりのタイプロだが、熱狂した人たちはどのシーンで沼ったのか。
「どこに照準合わせてやってる? オーディション受かること? 売れてぇんじゃねえの? おれは死ぬほど売れたい。こんなんじゃ売れねえだろ!」
4次審査の合宿で、なかなか殻を破れない候補生たちに、菊池がそうハッパをかける場面を選んだのは三宅さんだ。
「“死ぬほど売れたい”って思っていてもなかなか口に出せない言葉ですし、そもそも菊池さんは個人としてめちゃくちゃ売れていると思います。でもそれ以上にチームで売れたいという目標を候補生たちに示しているところに圧倒されます。タイプロを見て強く思ったのは、チームを作っているなということ。タイプロはチームプレーのすごさがとても印象深かったです」(三宅さん)
最終審査後、新メンバーに選ばれなかった浜川路己(19才)に、佐藤勝利が「いつかロイのショーをプロデュースできたら、ロイがそれに立ちたかったら、またその出会いができたらうれしいです」と声をかける場面に感動したのは太田さんだ。
「5次審査を1位で通過したロイくんの実力と魅力を認めて、正式メンバーに選ばなかったこともちゃんとフォローした。ロイくんが別の形でデビューする未来を予感させる好場面でした」(太田さん)
「寺西(拓人)推し」の山田さんが振り返るのは、最終審査結果が発表されたときの寺西の振る舞いだ。

「最終審査で2番目に合格を告げられた寺西くんの表情が変わることはありませんでした。それなのに、最後のメンバーとして同じ境遇の原嘉孝くんの名前が呼ばれると寺西くんは泣き出したんです。彼を取材する人は“寺西くんは優しい”と口を揃えますが、そんな寺西くんの心優しさが出た場面でした」(山田さん)
菊池、佐藤、松島聡と候補生たちのほかにもスタート社の先輩ら、多くの出演者が番組を盛り上げた。なかでも、お笑いコンビ・空気階段の鈴木もぐらが最も感激したのは普段厳しい“先生”が感情的になったシーンだ。
「5次審査の結果発表を見届けたNOSUKE先生が大号泣した場面で胸が熱くなりました。妹が“もうNOSUKEに入ってほしいわ! マジで!”と叫んで、“それな!”と思いました(笑い)」(もぐら)
同じくコンビでタイプロにハマった空気階段の水川かたまりはこう話す。

「勝利くん、松島くん、風磨くんの3チームに分かれて審査する段階で、松島くんのチームを見た勝利くんが『0点をだそう』と声をかけたシーンは印象に残っています。その言葉で、候補生たちのパフォーマンスが圧倒的によくなった。
松島くんのチームにいた原くんとは昨年演出した舞台で共演したのですが、どう声をかければ高め合えるかぼく自身が迷っていたので、このシーンで“これか!”とハッとさせられましたね。
原くんがオーディションに出ていることは全然知らず、舞台のせりふもすごく多かったのに稽古2日目くらいにはほぼ完璧で、すごいバイタリティーの持ち主ですよ。原くんが出てると知ってからは完全な“原推し”で、どうか合格してほしいと思いながら見ていました。原くんが合格するとわかったいま、改めてもう一度最初から見返したいくらいです」
多くの人の心に刺さったのは、timeleszの3人が異口同音に繰り返した「殻を破れ!」というフレーズではないだろうか。

「自分の魅力は自分の力で発揮しないといけないよと、彼らはいろいろな形で言いました。それはエンタメに限らず、どんな仕事の人にも当てはまることです。その言葉を聞き入れて、自分の殻を破ろうともがいて成長する候補生たちの姿に、多くの人が共感したのだと思います」(太田さん)
スポ根であり、青春群像劇のようでもあり、自己啓発的な気づきも与えてくれる。3人のメンバーと約2万人の応募者、選ばれた5人はあらゆる形で私たちの感情を揺さぶった。だが、彼らの物語はオーディション終了とともに幕を開けたばかり。殻を突き破った新生timeleszが新世代のアイドルとしてどんな活躍を見せてくれるのか。熱狂はこれからも続いていく。

※女性セブン2025年4月10日号