両膝大手術のコロッケに所属事務所との金銭トラブル「ギャラなどの未収金や貸付金が3億円近くにまで膨れ上がった」、恩人マネジャーと決別か…解決に向け話し合いが進行中

その表情には苦悶と疲労の色がにじみ出ていた。2月上旬のとある夜、“ものまね界のレジェンド”ことコロッケ(65才)が右手で杖をつき、膝の痛みに耐えながらマンションのエントランスに向かって歩いていた。
足をひきずるようにして慎重に歩を進め、よろけそうになるとスタッフが駆け寄る。4、5分をかけて、やっとの思いで進むことができたのはわずか数mの距離だった。コロッケを知る芸能関係者が語る。
「コロッケさんは1年ほど前から両膝の痛みに悩まされ、病院で両変形性膝関節症と診断されていました。原因は、本人いわく『五木ひろしさんのものまねをロボットの動きでやりすぎたから』だとか。
医師から人工関節を入れる手術をすすめられたものの、仕事を優先して先延ばしにしたために症状が悪化し、歩くこともままならない苦境が続いていました。それでも仕事への情熱は冷めやらず、痛み止めの注射を打ちながらステージに立ち続けていたそうです」
所属事務所と金銭問題を巡って深刻なトラブル
1980年にデビューしたコロッケは今年、芸能生活45周年を迎えた。五木ひろしや美川憲一、岩崎宏美など、ものまねのレパートリーは300種類以上。頂点に君臨する文字通りの“レジェンド”も、長年の勤続疲労には抗えなかったようだ。
大きな節目の年にコロッケを追い詰めていたのは病だけではなかった。前出の芸能関係者が続ける。
「実は数年前から、コロッケさんと所属事務所が金銭問題を巡って衝突し、深刻なトラブルに発展しているのです。本来であればコロッケさんに入るはずのギャラなどの未収金や貸付金が、積もり積もって3億円近くにまで膨れ上がり、弁護士を介した話し合いが続いています。その後も回収の見通しが立たず、コロッケさんは同社に契約解除を申し出て、仕事の窓口はすでに別の事務所に移しているそうです」

コロッケが所属していた芸能事務所『ファインステージ』(以下F社)のホームページを確認すると、たしかに以前は掲載されていたコロッケのプロフィールやスケジュールなどが削除されていた。
F社の社長を務めるA氏はコロッケが全幅の信頼を寄せていた元チーフマネジャー。長年苦楽を共にした2人の間に何があったのか──。
2011年に設立されたF社には、コロッケの弟子や坂本冬休みなど何人かのものまねタレントが所属しているが、売り上げの大半を占めていたのは看板タレントのコロッケだった。
「2022年にテレビのものまね番組からの“引退”を宣言した後も、コロッケさんはコンサートや舞台出演などの活動を続けてきました。各地で行われる興行は軒並みチケットが完売する盛況ぶりで、ワンステージのギャラは300万円から500万円ともいわれます。業界でもトップクラスの売り上げで、事務所側もかなりの利益をあげていたはずでした。
ところが数年前から本人に入るはずのお金が支払われなくなり、コロッケさんは事務所側に不信感を抱くようになりました。2020年12月にコロッケさんが新会社『コロコロコロ』を立ち上げた頃から火種はくすぶっていたようです」(別の芸能関係者)
トラブルの背景にはサイドビジネスが関係か
トラブルの背景にはコロッケが熱心に取り組んできたサイドビジネスがあったともいわれる。
東京・港区に総工費5億円をかけたショーレストラン『コロッケ ミミック トーキョー』がオープンしたのは2016年のこと。ものまねだけでなく、マジックやポールダンスなどの本格的なショーを楽しめるレストランとして大きな話題を集めたが、経営は赤字続きで、コロナ禍の2020年にひっそりと閉店した。

「ほかにも、パン屋や飲食店のフランチャイズなど、複数のビジネスに乗り出していますが、いずれも成功しているとは言い難く、損失も出ていました。コロッケさんは人を信じやすく、怪しい儲け話に飛びついてしまうところがある。コロッケさんは事務所側の放漫経営を疑っていたようですが、A氏側にも言い分があり、双方に意見の食い違いがあったようです」(前出・芸能関係者)
かつてコロッケは夫人と立ち上げた個人事務所に所属し、給料をもらう生活を送っていた。
「恐妻家で知られ、当時のマスコミに『月の小遣いが5万円』などと報じられました。状況が一変したのは2003年。コロッケさんが夫人に反旗を翻し、腹心のA氏を連れて新会社を立ち上げたのです。夫人と立場が逆転し、自分の稼ぎを自由に使えるようになったのはA氏の助けがあってこそ。コロッケさんも彼に恩義を感じていたようなのですが……」(前出・芸能関係者)
夫人とは離婚こそしていないものの20年近く別居状態が続いている。コロッケは妻だけでなく恩人とも“決別”してしまったのか。
A氏は「ぼくの方からは話せません」
A氏に事実関係を尋ねると「コロナもあったので、直接やれるものは(自分で)やった方がいいということになりました。今後も(コロッケと)仕事は続けます」と説明。一方で、金銭トラブルに関しては「ちょっと、ぼくの方からは話せません」と言うのみだった。コロッケの現在のマネジャーは次のように答えた。
「(トラブルについては)コロッケの弁護士の先生にお任せしております。詳しいことは守秘義務が生じておりますので差し控えさせていただきたいと思いますが、円満に解決の方向で進んでおります」
事情を知る関係者が語る。
「実際、解決に向けて話し合いは進んでいるようですが、それは今後も円滑に仕事を続けるためにはそれしか方法がないから。ただ、A氏とコロッケさんが以前のような関係に戻ることはないでしょう。コロッケさんは家賃100万円以上の高級マンションを引き払い、半額以下の部屋に引っ越して心機一転の出直しを決意しているそうです」
2月中旬、コロッケは都内の病院で人工関節を入れる手術を受けた。
「3時間に及ぶ大手術は無事に成功しました。無理を重ねたため膝の軟骨が変形していたそうですが、医師からは“あと20年は大丈夫”とお墨付きをもらったそうです」(芸能リポーター)
トラブルも病も乗り越えて、完全復活を果たせるだろうか。
※女性セブン2025年4月10日号