
5月上旬の夜9時頃、筑波大学(茨城県つくば市)にほど近い静かな住宅街に、若者たちの賑やかな声がこだました。古くから地域に愛される町中華の店から、9人の男子学生たちが出てきたのだ。うちひとりは、4月に筑波大学に進学された秋篠宮家の長男、悠仁さまだった。
この店を悠仁さまたちが訪れたのは、その1時間ほど前のこと。8人の学生が店内の様子を確かめるかのように最初に入店し、店の外に向かって声をかけると、悠仁さまが姿を見せられた。食事の間も、友達同士の会話は止まらない。悠仁さまの同席を隠すことはなく、店内には「悠仁さまはどう思う?」と親しげに話しかける声が響く。ほかの客も、そこにいるのが誰なのかすぐに気づいたようだ。
「悠仁さまは800円ほどのしょうゆラーメンと餃子のセットを注文していました。食事を終えて店を出ようとした悠仁さまを追いかけて、『写真いいですか?』と声をかけた客がいて、SPらしき男性に『それはちょっと』とやんわりと止められていました。姿を撮られることは躊躇されていましたが、立ち居振る舞いは、“普通の大学生”でしたね」(居合わせた客)
店を後にされた悠仁さまはひらりと自転車にまたがると、友人たちに見送られながら、街灯の少ない夜の闇へとペダルをこぎ出した。筑波大学周辺では、新たなご学友と時間をともにする悠仁さまの姿が至るところで見られていた。
「入学から2か月ほど続く新歓イベントに積極的に参加されていました。入学初日こそ悠仁さまの周囲にいたのは男子ばかりでしたが、徐々に女子との交流が増えているようです。帰りがけに女子大生たちと笑顔で立ち話をされたり、ファミレスに顔を出されたこともあるそうです」(皇室記者)

キャンパスライフを謳歌される悠仁さまだが、受け入れ体制の確立にあたっては賛否が渦巻いた。戦後、男性皇族が学習院大学以外に進学されたのは初めてのことだ。大学側は、警備員の増員や入校制限などの措置を講じ、万全の策を取った。SNSなどでは「皇族だから当然だ」といった声が上がる一方で、「ほかの学生の自由が奪われる」とする意見もあった。
「最初は窮屈さを感じていたほかの筑波大生たちも、実際に悠仁さまの誰とでも分け隔てなく接する態度を目の当たりにして、考えが変わっていったようです。いまや自分たちも悠仁さまの大学生活を守ることに協力したい、という声が大半だといいます」(皇室ジャーナリスト)
ご自身の振る舞いで大学内の混乱を落ちつかせられたとも言える悠仁さまの行動力は、母の想定を超えていたようだ。悠仁さまはお茶の水女子大学が運営する幼稚園、小学校、中学校に通われたのち、筑波大学附属高校(東京・文京区)に入学された。
「進学後にご友人が途切れてしまわないか心配されていたのが母の紀子さまでした。悠仁さまの中学や高校時代には、水面下でご学友の母親らとコミュニケーションを重ねられ、『進学先を息子と一緒にしてほしい』とお願いできるほどの信頼関係を築かれてきたのではないかといわれていました。実際、筑波大学への進学にあたり、高校時代のクラスメート2人と一緒に進学されているようです。
ただ、母の心配は杞憂だったようで、悠仁さまは自力でコミュニケーションを取りながら、着実に友人関係を広げられています」(前出・皇室ジャーナリスト)
※女性セブン2025年5月29日号