洗面器プッシュ運動
【1】洗面器を持ち、湯を前方に押し出す

浴槽に軽くひざを立てて座る。洗面器を持ち、息を吐きながら洗面器の底を前方に押し出す。このとき、わきをしめておく。お腹の筋肉を意識し、腕の力だけで押し出さないように注意する。
【2】息を吸いながら洗面器を戻す

引くときも腕の力に頼らず、背中の筋肉を意識しながら胸元に戻す。15秒間で5回繰り返す。二の腕の引き締め効果あり。
意外と知らない「間違った入浴法」&「正しい入浴法」
「間違った入浴法」&「正しい入浴法」について専門家が最新研究から解説する。
入浴の前後にコップ1杯の水分補給
「1回の入浴で、500~800mlの水分が失われます。水分が不足すると血液濃度が上がり、血管がつまりやすくなる原因に。それを防ぐため、入浴の前後にコップ1杯の水を飲んで」(早坂さん・以下同)
ぬるめの湯が好きな人は炭酸系入浴剤を活用
「湯の温度が40℃では熱いという人は、38~39℃の湯に炭酸系の入浴剤を入れるのがおすすめ。皮膚から炭酸ガスが吸収されると血管が広がり、血流を促してくれるので、しっかり温まります」
40℃の湯に10分、全身浴が理想的
「入浴の効果を最大限得るには、湯温、時間、水位が大事。水位は胸の上部から肩ぐらいまでの全身浴がベスト。湯の温度は40℃で、湯舟につかる時間は合計10分が理想。長すぎるのもよくありません」
就寝時間から逆算して入浴時間を決める
「寝る1時間半前に入浴を終えるのが理想的。入浴により上がった体温は、その後1時間半かけて下がります。このタイミングで寝ると、寝つきがよくなり睡眠の質が上がるとの研究報告があります」
42℃以上の湯は体に悪影響を与える!
「湯温が42℃以上だと交感神経のスイッチが入り、体は興奮状態に。血液の粘り気が増して血栓ができやすくなったり、血圧が過度に上がったりなど、本来の入浴効果が薄れます」
入浴時に汗をかいてもダイエット効果はない
「入浴中に汗をかくのは、体が温まった証拠。汗をかく=デトックス効果がある、と思われている人も多いですが、体内の有害物質は汗として排出されませんし、汗をかいただけではやせません」
「全身浴より半身浴が健康にいい」は間違い
「半身浴は、全身浴で得られる半分程度の効果しか期待できません。体も充分に温まらず、肩こりなどの痛みに関しても、半身浴より全身浴の方が効果的という研究結果があるほどです」
毎日体を洗う必要はなし!手でなでるぐらいでOK
「湯につかるだけで汚れはとれるので、毎日石けんで体を洗う必要はありません。洗いすぎは、皮膚の表面の角質をはがしてしまい、かゆみの原因に。洗うにしても、手でなでるぐらいで充分です」
◆教えてくれたのは:戸田整形外科リウマチ科 クリニック院長・戸田佳孝さん
医学博士。手術せずに変形性ひざ関節症を治す方法を研究。著書に『ひざ痛を自力で治す』(大洋図書)など。
◆教えてくれたのは:温泉療法専門医・早坂信哉さん
東京都市大学人間科学部教授。25年以上にわたって入浴について研究し、のべ4万人以上を調査してきた温泉・お風呂の専門家。著書に『おうち時間を快適に過ごす 入浴は究極の疲労回復術』(山と溪谷社)など。
◆教えてくれたのは:風呂トレ・インストラクター:ゆきんちょさん
37年にわたりのべ23万人以上を指導してきたフィットネスのスペシャリスト。著書に『おうちでずぼらフィットネス!かんたんお風呂トレダイエット』(GOT)。
取材・文/鳥居優美
※女性セブン2025年6月19日号