料理・レシピ

《人気中華料理店の冷やし中華再現レシピ》別盛り具材が華やか、2種類のたれで楽しむ「冷やし麺」

『冷やし麺』

夏季限定の『冷やし麺』(2280円、別途サービス料)は、8年ほど前から2種類のたれがつくスタイルに

暑くて食欲がないときでもつるっと食べられて一皿で野菜もたんぱく質も摂れる冷やし中華は、夏の食卓に欠かせないメニュー。ひと皿で3つの味が楽しめる再現レシピを、南国酒家 原宿本店の総括長・新島一男さんに教えてもらった。

南国酒家 原宿本店の具材別盛り、たれ2種類の「冷やし麺」

品切れになる日もあるという評判の『冷やし麺』は、ゆっくりと食事を楽しんでもらえるよう、具と麺は別盛り、たれも2種類提供される。

「具は彩りだけでなく、食感の異なる食材を揃えています。店のたれは中華スープとかつおぶしなどを使った和のスープを合わせて作るので、家庭でも中華スープの素に顆粒の和風だしを加えると、店の味に近づきますよ」(新島さん・以下同)

冷やし中華の極意は麺のしめ方にあり!

今回の企画で取材した全店が「冷やし中華をおいしくするポイント」として挙げたのが麺のしめ方。でんぷんが残っていると味がぼやけるので、ゆでた麺は流水でぬめりがなくなるまで洗い、氷水でキンキンに冷やしてコシを出す。たれが薄まらないように、水気をしっかり切ることも大切。

【1】よく洗ってぬめりを取る

麺を流水で揉み洗いしている

麺のぬめりを落とす

ゆで上がった麺は流水でよくもみ洗いし、余分なでんぷんのぬめりを落とす。

【2】氷水に入れてしっかりしめる

麺を冷やしている

麺を冷水や氷水に浸けて一気に冷やす

麺を洗ったら冷水や氷水に浸けて一気に冷やすことで、麺が引きしまる。

【3】麺はざるに押しつけて絞る

麺を流水で揉み洗いしている

麺の中の水気まで押し出す

麺は手でざるに押しつけ、麺の中の水気まで押し出すと水っぽくなりにくい。

「冷やし麺」のレシピ

彩り美しい別盛りの具と2種類のたれでぜいたくに。たれはつけてもかけても混ぜてもよし。食べ方のレパートリーは無限大!

《作り方》(2人分)

【1】沸かした中華スープ180mlに、しょうゆ・砂糖各大さじ4、ごま油小さじ2、和風だし顆粒少量を混ぜる。冷めたら酢小さじ3を加えて混ぜる。

【2】【1】の半量にレモン汁小さじ1を加えて混ぜる。残りの【1】にごまペースト大さじ2弱を加えて混ぜる。

【3】ロースハム・蒸し鶏・チャーシュー・薄焼き卵・きゅうり・しいたけ(干ししいたけをしょうゆ、砂糖などで甘辛く煮たもの)各適量は7cm長さのせん切りにして器に盛り、ずわいがに・くらげ(甘酢で味付けしたもの)各適量、ゆでえび2尾を添える。

【4】鍋に湯を沸かし、中華麺2玉(300g)を表示よりも1分長くゆで、流水で洗いぬめりを取り、氷水に浸けて冷やし水気を切る。

【5】【4】にごま油少量を加えて混ぜ、器に盛り、飛び子適量をのせる。くし形に切ったトマト2個、食べやすく切った水菜適量、せん切りにした紅芯大根・パプリカ各適量を添える。【2】のたれ、【3】の具と食べる。

※たれは作りやすい分量。かける際は好みで量を調整を。

しょうゆだれとごまだれ

一度に3種類のたれが楽しめるのもこの店ならでは

しょうゆだれとごまだれをそれぞれ味わった後は、2つを混ぜて食べるのがおすすめ

Point

たれにねりごまを入れている

ベースのたれにレモンや練りごまを加える

2種類のたれのベースは同じ。

「しょうゆだれにはレモン汁を、ごまだれにはごまペーストを加えます」

きゅうりに指を添えている

具の長さを揃えるにはひと差し指を目安にする

具は長さを揃えると、美しく上品な仕上がりに。

「ひと差し指を目安にすれば、測らなくても長さをきれいに揃えられます」。

麺にごま油をかけている

麺はごま油で和えておく

「麺は鍋の中で回るくらいたっぷりの湯でゆでると、均一に火が通ります。水気を切った麺は少量のごま油を混ぜると時間が経ってもくっつきません」

※作り方・食材は家庭用にアレンジしたもので、お店のものとは異なります。

◆南国酒家 原宿本店 総括長・新島一男さん

コック服を着た男性

南国酒家 原宿本店の総括長・新島一男さん

1961年創業。広東料理がベースの伝統的な味に、料理長の新しい感性を加えた中国料理を提供。全国にある20店舗の中で、『冷やし麺』を味わえるのは原宿本店と横浜店のみ。(他店舗は『冷やし坦々麺』を販売)

南国酒家 原宿本店の内観

南国酒家 原宿本店の内観

住所:東京都渋谷区神宮前6-35-3 コープオリンピア内

撮影/市瀬真以 取材・文/青山貴子

※女性セブン2025年7月17日号

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