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《一度は見たい!国内の絶景》有名ロケ地や海辺の無人駅「そして埼玉にもあった」夏の鉄道旅で見たい景色

絶景写真集の中でも人気を誇る『ゆる鉄絶景100』
写真5枚

7月に入り本格的に夏に突入。写真を眺めるだけでも癒される絶景を、夏休みの旅のプランに加えてみては。人気の絶景写真集『ゆる鉄絶景100』(小学館)から、大人が楽しめる鉄道絶景を厳選。鉄道写真家の中井精也さんが”夏に映える”5つの路線を紹介。日本全国47都道府県から選りすぐりの鉄道の名風景について、それぞれの魅力を中井さんが語った。

奇岩連なる日本海の絶景を見ながら
五能線 十二湖~陸奥岩崎(青森県)

CMのロケ地としても有名
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秋田から青森へ向けて、日本海沿いを走る五能線。奇岩が連なるダイナミックな絶景が車窓を流れる。

「陸から海を背景にした撮影スポットが多い中、森山海岸のガンガラ穴の近くにある賽の河原は、海側から列車を撮影できるレアなポイント。湾になっていて水の透明度が高く、箱庭のような美しい海の表情を切り取れます。ちなみに、左奥には岩崎港が。JR『大人の休日俱楽部』のCMでかつて吉永小百合さんが訪れた、ロケ地としても知られています」

瀬戸内海を望む絶景駅
予讃線 下灘駅(愛媛県)

観光客が殺到する人気スポット
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国内や海外のドラマ、CMのロケ地として注目を集め、海外からもファンが聖地巡礼に訪れる観光スポット。海辺の無人駅が、江ノ電のあの有名な踏切にひけをとらない人気を誇っている。

「静寂な駅の風景を狙うなら、早朝。夏には「しもなだ」の電柱脇に陽が沈んでいくので、日没のシャッターチャンスに訪れるのもおすすめです。観光列車・伊予灘ものがたりが停まる駅なので、ゆったり鉄道旅をしながら、立ち寄ることもできます。
記念写真を撮る人たちがたくさんいるので、声をかけて被写体として撮らせてもらうのも、忘れられない旅の想い出ができそうです」

埼玉が誇る!壮大な鉄道絶景
東武日光線 栗橋~新古河(埼玉県)

幻想的な景色が広がる
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夕焼けのグラデーションが幻想的な、雄大な風景はなんと東京のお隣、埼玉。

「利根川橋梁に至る東武日光線の築堤です。防風壁がなく、列車の全景を捉えられるのがポイント。4~5月は水が張られた田んぼに鉄道が鏡写しとなり、夏には青々とした田んぼと入道雲の間を鉄道が駆け抜けます。この路線を走る新型特急スペーシアXも、ヨーロッパ的デザインで絵になる列車。これほどの壮大な鉄道写真をカメラに収められる場所は、全国を探してもなかなかありません。僕が暮らす埼玉自慢の撮影名所です」

鉄道写真家の中井精也さん
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プロフィール
中井精也
“ゆる鉄”など鉄道写真の新たなジャンルを開拓し、ブログ『1日1鉄!』には20年以上、毎日鉄道写真をアップし続けている。日本全国を回りながら自らの作品を販売するギャラリー&ショップ『ゆる鉄画廊NOMAD』が名古屋市中区栄の書泉ギャラリーで7月17~22日まで開催(入場無料)。

『ゆる鉄絶景100』

取材・文/渡部美也

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