
トップアイドルであり、名司会者だった中居正広(53才)がお茶の間から姿を消して約1年。フジテレビをも巻き込んだ中居騒動は、間違いなく2025年を象徴する話題だった。表舞台から消えた元・国民的アイドルは今どこで何をしているのか──。【前後編の前編】
雲ひとつない青空が広がった冬晴れの12月下旬。年越しの準備に忙しなく行き交う人々で活気づく都内の有名百貨店に、ひときわ異彩を放つ1組のカップルの姿があった。
濃いグリーンのジャージーに、黒のパンツというスポーティーな出で立ちの男性と、高級ブランドのデニムにざっくりとしたブラウンのニットをあわせたスタイル抜群の女性。男性がキャップをとると、短く刈り込んだ白髪交じりの頭髪が目を引いた。雑貨店やデパ地下で顔を近づけて言葉を交わし、ほほ笑み合いながら買い物を楽しむふたりは、長年連れ添った夫婦のような雰囲気を醸し出している。
サングラスにマスク姿で顔を隠した男性は、芸能界引退から約1年が経過した中居。そして、彼の傍らでぴったりと寄り添っていたのが、長年の恋人・Mさんである。
買い物の間、Mさんの顔には、常に満面の笑みが浮かぶ。かつてはふたりで出歩くことなど想像もつかなかっただけに、彼女はいま中居との恋人同士の時間をゆっくりと取り戻しているかのようだ。キッチン用品に食材、ワイン、お菓子など、たっぷり2時間かけて買い物を楽しんだふたり。元トップアイドルは現役時代のオーラを隠しきれなかった──。
余裕の雰囲気が漂うのには理由が
《37年間ありがとうございました。さようなら…》というメッセージを残し、中居が芸能界引退を表明したのは、2025年1月23日のことだった。
「元フジテレビ女性アナウンサーとのトラブルが発覚した当初は、芸能活動継続の意向を示していた中居さんですが、次々にトラブルの影響が波及した結果、3週間あまりで方針を転換。電撃的に表舞台から去ることを表明しました。
さらに2025年8月、一連の騒動を巡ってフジテレビが前経営陣に50億円もの賠償を求める訴訟を提起したことで、中居さんへの影響や法的措置の可能性も取り沙汰されたのです」(芸能関係者)
引退後も窮地が続いているかに見えた中居だが、そんな彼に余裕の雰囲気が漂うのには理由があった。本誌・女性セブンはフジテレビが前経営陣を訴えた裁判の訴状を入手。一連の騒動を振り返る記述の中に、中居への直接的な言及は思いのほか少ないことが判明した。こうした裁判の様子も中居には伝わっているのだろう。フジテレビ幹部が明かす。
「清水賢治社長が『すべての選択肢を残したままである』と繰り返し匂わせてきた中居さんへの対応も、ある種の“ポーズ”だったように思えてきます。訴状では、一連の騒動をきっかけに、いかにして約450億円の売上減が生じたかが詳細に記されている一方で、前経営陣の2人がどうしてその責任の一端を負わなくてはいけないのか、なぜ請求額が50億円なのかという論理展開に飛躍がある印象を受けます。

裁判官が『(主張が)わかりにくい』と難色を示しているとも聞こえてきますが、正直、彼らの反応が悪いのも致し方ないでしょう……。むしろ、関係者の間ではフジテレビが設置した第三者委員会の調査費用に約4億5000万円も支出していたことに驚きが広がっています」
第三者委員会の実働期間は1月末の設置から3月末の報告書公表まで約2か月。短期間で多くの弁護士が稼働したとはいえ、調査期間を考慮すれば、その報酬は規格外だ。ちなみに、前経営陣への請求額には、この第三者委員会への報酬分も換算されているという。
中居自身はこの報告書で“性暴力者”のレッテルを貼られたことに抵抗を示しているが、その第三者委員会の在り方に疑問を投げかけた人物がいる。
「企業や学校法人が設置した第三者委員会での実績が豊富な久保利英明弁護士が、2025年末にネット上で、フジが設置した第三者委員会に対し《フジテレビというメディアは何のために、誰のためにあるのかが、すっぽり脱落した調査報告書になってしまった感が否めない》と言及したのです。
さらに中居さんのトラブルを江戸時代の庶民の流行歌である端唄にたとえ、問題の本質ではないと喝破しました。時間の経過とともに、第三者委員会への評価も変わってきた印象です」(法曹関係者)