悩みの9割は思い込み
次からの練習4〜については、メンタルコーチの一条さんが、コーチングを行うメソッドに基づいて解説する。
「悩みを放っておくとどんどん膨張し、不安をあおります。『うまくいかないな』と感じたら、まず現状を把握すること。『事実と、心で感じる不安』を分けるのです。私は、悩みの9割は思い込みだと思っています。
たとえば、『老後の生活が心配』と思い始めて眠れなくなったとしましょう。とはいえ、“現実”ではちゃんと生活していて、悩みの大部分は“起こっていないことへの不安”で占められている。悩みって概ねこういう構図です。現状を把握すると、原因や課題が見つかり、悩みが解消されることが多いんです」(一条さん・以下同)
「ここは絶対に譲れない」と自分の強みだと思っている部分が、実は課題だったということも。
【4】悩みの内容と感情を書き出す
「現状把握に最適なのは、『何に悩んでいて、どんな感情になったのかを書き出す』こと。文字にすると、頭の中のモヤモヤが客観視でき、心が落ち着きます。その際、自分の行動や感情をジャッジせず、淡々と思いを綴るだけにしましょう。悩みだけでなく、うれしかったこと、楽しかったことなどプラスの感情も書き出してみましょう」
【5】信頼できる人に悩みを打ち明ける
「信頼できる人に悩みを打ち明ける」には、書き出すのと同様、口に出すことで悩みを軽減する効果があるという。
「信頼できる人に『私はいま○○に悩んでいる』と言えた時点で、すでに心の重荷を半分下ろせています。
ただ、アドバイス癖のある人に話すのは逆効果。あなたの言葉にただ共感してくれる人が望ましいです」
【6】体を動かす
そして、考えすぎて閉じこもってしまいそうなときは、料理や掃除、散歩など、体を動かして思考から離れよう。
「ひたすら集中できる手芸や読書などもおすすめ」