
「会いたい人呼んでいいですよって言われて、タカちゃん呼びました」──。シンガーソングライターの三浦祐太朗(41才)は、自身がパーソナリティーを務めるラジオ番組『キラスタ』(FM NACK5)の8月28日放送回のゲストに俳優の三浦貴大(39才)を招いた理由をそう明かした。
「貴大さんは大ヒット中の映画『国宝』にも出演している演技派俳優です。そんな彼を気安くあだ名で呼び、普段はアニメの話題が多めで、ゲストも声優や歌手中心のラジオに誘えるのは、祐太朗さんが貴大さんの実兄だからにほかなりません。ただ、弟との共演は今回が初めてのことでした」(芸能関係者)
2人の両親は三浦友和(73才)と百恵さん(66才)。スター夫婦の間に生まれた祐太朗が、ロックバンドのボーカルとしてデビューしたのは2008年のことだった。
「ただ、ヒットには恵まれず“親の十四光”と揶揄されるばかりで、バンドは2年ほどで活動休止になりました」(前出・芸能関係者)
一方の貴大は2010年に映画『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』でデビューすると、その年の日本アカデミー賞の新人俳優賞を受賞。その後もコンスタントに映画やドラマへの出演を続け、2026年度前期の連続テレビ小説『風、薫る』(NHK)への出演も決まっている。
「着実に実績を積む弟とは対照的に、祐太朗さんは2012年に歌手としてソロデビューを果たしたものの、ライブ会場はショッピングモールの催事場という日々が続き、徐々に“兄弟格差”が囁かれるようになりました」(音楽関係者)
伸び悩む兄に転機をもたらしたのは母だった。

「祐太朗さんがテレビ番組で百恵さんの楽曲をカバーしたところ大きな反響がありました。そこでカバーアルバムの発売を提案されたものの、母のファンに申し訳ない、と悩んでいた息子に百恵さんは『自分が歌っていた歌を祐太朗の声で聴けるのはうれしいこと』と声をかけたそうです。
普段は子供の選択に口を出さないスタンスの彼女がそっと背中を押したのは、自分と同じ歌手という道を歩み、“山口百恵の息子”という重圧を背負う祐太朗さんを放っておけなかったからでしょう」(前出・芸能関係者)
2017年に発表したカバーアルバムはヒットチャートの上位に入り、その実績を引っさげて2019年には47都道府県ツアーを、2024年には初の海外公演を成功させるなど活動の幅を広げてきた。
「祐太朗さんは2020年に結婚し、その2年後には娘が誕生しており私生活も充実しています。かつて『うちは孫は期待できなさそうだし……』とこぼしていたご両親からすればうれしい誤算だったのかもしれません」(前出・芸能関係者)
最初のデビューから17年が経ち、公私ともに軌道に乗った祐太朗は、引け目を感じていた弟を冒頭のように“ホーム”に招いた。
「祐太朗さんは過去のインタビューで、ゲストコーナーについて『その時間の主役はゲストだから、絶対に得をして帰ってほしい』『いちばん緊張する』と語っていました。それほど思い入れの強いコーナーで初共演を果たすというところに兄としての矜持を感じます。両親の放つ光の強さにもがき、否が応でも比較され続けてきた兄弟がようやく対等な舞台に立つわけですから、百恵さんも万感の思いではないでしょうか」(前出・芸能関係者)
愛息たちの初共演は、両親の記憶にも深く刻まれる。
※女性セブン2025年9月11日号