
「どこの国の水平線か、思いを巡らせながら見るのも楽しいですね」
10月2日、“アートの島”として有名な四国・香川県にある直島を訪問された秋篠宮家の次女・佳子さまは、世界各地の水平線の写真をご覧になりながら、そう話されたという。
今回のご訪問は、母親の紀子さまとおふたりで「瀬戸内国際芸術祭2025」の美術作品を鑑賞されるのがメインの公務だ。紀子さまは7月の「全国高校総合文化祭」に際して香川県を訪問されたが、佳子さまの来県は初めて。3日までの2日間、直島のみならず、小豆島も訪れて島にある多くのアート作品を堪能されたり、大島にある国立ハンセン病療養所を視察された。

「8月に母娘で私的に広島県を訪問されたおふたりは、ミュージカル鑑賞や原爆で犠牲になった人々の慰霊碑に供花されました。そのときは、原爆養護ホームで入居者と懇談された際に揃って水色のトップスをお召しになっていて、“リンクコーデ”で母娘の仲の良さを視覚的にも演出されていました」(皇室ジャーナリスト)

スタイルの良いおふたりのリンクコーデは話題を呼び、今回も期待が高まっていた。ところが2日のコーディネイトは、紀子さまが白地にブルーのさざ波のような柄をあしらった涼し気なセットアップなのに対し、佳子さまはオレンジのワンピースにこげ茶色の秋色のジャケットと、バラバラの色調のお召し物だった。

「そもそもこの芸術祭には例年、三笠宮寛仁親王妃の信子さまが足を運ばれていたのですが、今回はなぜか紀子さまと佳子さまに対して香川県側から訪問の願い出があったそうです。自治体側がお出ましになる皇族方を勝手に選ぶということは考えにくいので、宮内庁側の希望に県側が対応したと考えていいと思います。
おふたりで話し合って、同じ母娘での外出ではありますが、前回の広島旅行とは異なり『公務』で訪問していることを強調されるために、あえてお揃いにせず、“ノーリンクコーデ”で臨まれたのではないでしょうか」(皇室担当記者)
秋篠宮家といえば、9月に長男の悠仁さまの成年式を終えたばかりだ。今後、悠仁さまは学業の都合と照らし合わせながら、成年皇族として、そして将来の天皇として活動される。学業と公務の両立には家族の支えが不可欠だが、秋篠宮家は長女の小室眞子さんの結婚に際して、強硬に反対した紀子さまと姉に味方する佳子さまの間にわだかまりが残り、ご家庭内がぎくしゃくしているといわれてきた。

「将来の天皇のご家族仲のマイナスイメージがこれ以上広がらないように腐心される紀子さまに、佳子さまが寄り添われるようになってきたのでしょう。天皇皇后両陛下と愛子さまは、沖縄や長崎の慰霊の旅でもどこかしら服装に共通点があり、それがまた国民に好意的に受け取られ、国民のご一家への安心感や親近感にもつながっています。

ただ雅子さまと同じことをすると、『真似している』とあらぬ言い様をされかねません。紀子さまは細かいことにまで気が回るご性格ですから、違いを出すために、服装で“公”と“私”を明確に区別する工夫をされたのでしょう。ファッションに造形が深い、センスがなせる技だと思います」(前出・皇室ジャーナリスト)

2日間を通し、紀子さまの還暦間近には見えないほど黒々とした髪は黒い大きめリボンのバレッタ(髪留め)が飾られ、遊び心も見せられていた。また、行く先々で待ち受ける地元の人たちと至近距離でお話する“佳子さま流”の交流にも熱心に取り組まれた。今後も細かいご配慮をされていくのだろう。
















