
王道アイドルからK-POPまで、令和のガールズグループはますます多様化している。そこで、ティーン世代はもちろん幅広い世代が夢中になれる、人気のグループ9組を一挙紹介!アイドル評論家・高倉文紀さんにそれぞれのグループの魅力を解説してもらった。
- “甘辛”な魅力で人気はますます“倍”に!「CANDY TUNE」
- “かわいいだけ”でOKです! 妹系仲よし8人組「CUTIE STREET」
- デビュー1年目で紅白出場!急成長する未来のアイドル「ME:I」
- 大人っぽい世界観でデビュー曲がオリコン1位「IS:SUE」
- 2025年上半期注目度No.1のガールズグループ「HANA」
- かわいい声とビジュアルに憧れる女子がたくさん「=LOVE」
- ダンススキルに定評アリ!指原プロデュースの注目株「≠ME」
- 世界が注目する個性豊かな実力派7人組「XG」
- 可憐で儚い世界観がK-POP界の最新トレンド「ILLIT」
- 令和のガールズグループ共通点は「バズり」「自己肯定感」「かわいい」
キャッチーなフレーズでSNSで大バズり《THE 王道アイドル》
令和の王道アイドルの条件は「TikTokでバズる」こと。一度聴いたら忘れないキャッチーなメロディーと印象的な歌詞や振り付けでZ世代の支持を得る2グループを紹介。
“甘辛”な魅力で人気はますます“倍”に!「CANDY TUNE」

「CANDY TUNE」(キャンディー チューン)は、大人気アイドル・FRUITS ZIPPER(2024年に日本レコード大賞優秀作品賞を受賞)の妹分。早口言葉のような歌詞が印象的な『倍倍FIGHT!』がTikTokでZ世代に大バズり。
「かわいさと格好よさをミックスした“甘辛”な雰囲気が特徴。実力も兼ね備えた個性派集団です。10月に初アルバムが発売予定で、今後もますます人気が上昇しそう」(高倉さん・以下同)

6月には横浜DeNAベイスターズ対埼玉西武ライオンズ戦にて、試合前のイベントに出演。メンバーの村川緋杏が始球式にも挑戦した。
“かわいいだけ”でOKです! 妹系仲よし8人組「CUTIE STREET」

「CUTIE STREET」(キューティー ストリート)は、CANDY TUNEと同じKAWAII LAB.所属のグループ。
「事務所の中ではいちばん後発ですが、メンバー仲もよく、勢いがあります。デビュー曲『かわいいだけじゃだめですか?』は覚えやすい歌詞とキュートなメロディーが注目を集め、TikTokで拡散されました」。
最年少の桜庭遥花(19歳)はME:Iを輩出したオーディション『日プ女子』のファイナリストとしても有名。
デビュー前からの“推し”で人気加速!視聴者が選ぶオーディション発
グローバルボーイズグループJO1とINIを生んだオーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN』シリーズ。そのガールズ版(通称・日プ女子)からデビューした2グループを紹介!
デビュー1年目で紅白出場!急成長する未来のアイドル「ME:I」

「ME:I」(ミーアイ)は、視聴者投票でメンバーに選ばれた11人。
「彼女たちは全員日本人ですが、K-POPにJ-POPの要素を加えたパフォーマンスが特徴。選ばれるまでの過程がオーディション番組で放送されてきたため、デビュー前から熱いファンが多く、デビュー1年目で『NHK紅白歌合戦』に出場するなど、短期間で人気グループに成長しました」。
大人っぽい世界観でデビュー曲がオリコン1位「IS:SUE」

「IS:SUE」(イッシュ)は、「PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS」ファイナリスト4人で結成。
「デビュー曲はオリコン週間ランキング1位を達成。楽曲や衣装がクールでセクシーな魅力があり、大人びた印象です。ほかのグループより人数が少ない分、それぞれのメンバーの個性を前面に出しているのが特色」。
実力もピカイチ集団!プロデューサーは実はあの人!
秋元康やつんく♂の時代とは違って、令和のガールズグループはプロデューサーも女性。同性だからこそ作れる共感性の高い楽曲に注目が集まる!
2025年上半期注目度No.1のガールズグループ「HANA」

「HANA」(ハナ)は、オーディション番組『No No Girls』から誕生した、日本出身6人、韓国出身1人からなるグループ。ヒップホップアーティスト・ちゃんみながプロデュースをしている。
「今年の上半期に最も人気を伸ばしたのがこのグループ。ワイルドでエモーショナルなダンスやラップと、メッセージ性の強い歌詞に共感する女性ファン多数!」。
プロデューサーはちゃんみな(26歳)

2016年頃から「現役女子高生ラッパー」として注目を集め、2017年にメジャーデビュー。2021年に「美」の概念への違和感を綴った楽曲『美人』が同世代の女性を中心に話題になった。
かわいい声とビジュアルに憧れる女子がたくさん「=LOVE」

「=LOVE」(イコールラブ)。「2017年にメジャーデビュー。ビジュアルだけでなく声も魅力的。一見、王道アイドル路線ですが、トレンドを取り入れたメイクや髪形、女性心をリアルに描いた歌詞が10〜20代女性の支持を集めています」。
18thシングルでセンターを務める佐々木舞香(左から5番目)は日曜劇場『キャスター』(TBS系)に出演。
プロデューサーは指原莉乃(32歳)

元AKB48・HKT48メンバー。HKT48在籍時から「=LOVE」「≠ME」のプロデューサーを務め、現在はさらに「≒JOY」も加え計3グループをプロデュース。各グループの楽曲の作詞も担当している。
ダンススキルに定評アリ!指原プロデュースの注目株「≠ME」

「≠ME」(ノットイコールミー)は、=LOVEの姉妹グループとして2021年にメジャーデビュー。
「指原プロデュースの中でも難易度の高いダンスにチャレンジしているのが≠MEの特徴。今年2月には結成6周年を記念したコンサートをさいたまスーパーアリーナで開催し、計2万4000人を動員しました」
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世界が注目する個性豊かな実力派7人組「XG」

「XG」(エックスジー)は、韓国を拠点とするグループだが、メンバーは全員日本人。
「デビュー当時から世界での活躍を視野に入れ、韓国でダンスや歌を学びました。日本国内より先に海外で人気に火がつき、2024年にはワールドツアーも開催。個性の強さは令和のガールズグループの中でも群を抜いています」。
可憐で儚い世界観がK-POP界の最新トレンド「ILLIT」
「ILLIT」(アイリット)は、2024年にデビューした韓国の5人組ガールズグループ。
「メンバーは韓国人3名と日本人2名。昨年、日本デビュー前に『NHK紅白歌合戦』にも出場しました。代表曲の『Magnetic』や日本デビュー曲の『Almond Chocolate』は’70〜’80年代の日本のシティポップの要素も秘めた、可憐で儚い楽曲が若い世代には逆に新しく映るのかも」。
令和のガールズグループ共通点は「バズり」「自己肯定感」「かわいい」
昭和の松田聖子や中森明菜、平成のモーニング娘。やAKB48…。これまでも、時代に合わせてさまざまな女性アイドルが誕生してきた。では令和のアイドルの特徴とは? アイドル評論家の高倉文紀氏は語る。
「令和にデビューしたガールズグループは、2タイプに分けられます。1つは、KAWAII LAB.のアイドルや、超ときめき▽(▽はハートマーク)宣伝部、=LOVEなどの正統派。もう1つはME:I、HANA、XG、ILLITなどのグローバル系です。2つの勢力が同時に力を伸ばしているのが、令和のアイドルの特徴です」
ヒットしているアイドルに共通するキーワードは「バズリ」と「自己肯定感」そして「かわいい」だ。
「AKB48や乃木坂46など平成デビューのアイドルはテレビで発信して人気を伸ばしましたが、令和のアイドルはTikTokなどSNSでバズるための戦略を立てて支持を伸ばしています。また、自己肯定感が高くメッセージ性の強い歌詞で共感を得ているグループも多い。最近はILLITなどKーPOPのグループも『かわいい』を前面に打ち出していて、これも令和のガールズグループ全体の1つの流れになっています」(高倉さん)
◆教えてくれたのは…アイドル評論家・高倉文紀さん
女優・女性アイドルなどの取材や分析を手がける評論家。主な著書に『TVドラマ女優名鑑』(共著・宝島社)、『テレビドラマの仕事人たち』(共著・ベストセラーズ)など。
取材・文/井上明日香
※女性セブン2025年9月11日号