作り笑いでいいからなるべく笑う
原因不明のパニック障害の発作に悩まされるようになったのもその頃のことだ。自ら会社を経営し、多くの弟子を抱えるようになったIKKOは、自分でも気づかないうちに責任の重さからくる不安に押しつぶされそうになっていたという。
「若い頃から息苦しさや喉が締め付けられるような感覚があったそうです。初めて発作が起きたのは39才のとき。タクシーでの移動中に渋滞に巻き込まれ、外に出られない不安から脈拍数と血圧が上昇し、駆け付けた病院でパニック障害と診断されたそうです」(前出・美容関係者)
パニック障害は突然、動悸や呼吸困難、めまいなどの発作が起こる病で、日本では100人に1人の割合で発症するともいわれる。IKKOは診断された日から1週間入院したが、退院してからが“地獄のはじまり”だった。

「繊細な人なので……極度の不安から飛行機や新幹線に乗れず、建物の高層階や地下に行くこともままならない。夜になると発作の不安が募るため、当時は毎晩のように救急病院に駆け込んでいたそうです」(前出・芸能関係者)
それまでは「仕事がない日は不安になる」と言っていたIKKOも、さすがに働くペースを落とすしかなかった。発症前は睡眠時間を削って1日に5本以上の仕事をこなしていたが、倒れてからは8時間以上睡眠をとるようになったという。
「最終的には“もう仕事がなくなってもいいや”と吹っ切れた気持ちになり、周囲に病気をカミングアウトしたことでようやく楽になれたそうです。症状が出ていたときは笑顔が消えていたことを思い出し、作り笑いでもいいからとなるべく笑うようにしたり、さまざまな工夫をして病を乗り越えてきました」(前出・美容関係者)
それでも、いざ仕事となると手を抜くことができないのがIKKOの性分。今年も美容関係の仕事の合間にドラマのゲスト出演や、バラエティー番組の出演をこなす目まぐるしい日々を送っていた。
10月には大規模なディナーショーを開催し、11月上旬にもトークイベントを行った矢先の突然のダウン。またも無理がたたってしまったのか。所属事務所に現状を尋ねるとIKKOがドラマを降板したことを認めた上でこう答えた。

「詳細までお伝えすることは控えさせていただきたいのですが、11月末には退院して、12月から通常通り仕事復帰させていただきます。ドラマの初監督、演出の加藤浩次様はじめ、制作スタッフ様、共演者様にはご迷惑とご心配をおかけしてしまいました。今後はより一層体調管理をしっかりして、また元気にお仕事させていただきたく思っております」
前出のテレビ局関係者が続ける。
「IKKOさんの降板による影響は関係者の努力によって最小限に抑えられ、代役もすぐに決まったそうです。当初の予定通りドラマは11月末にクランクアップする見込み。出演者やスタッフもIKKOさんが回復することを祈っています」
また“どんだけ〜!”な笑顔をみせてほしい。
※女性セブン2025年12月11日号