薬剤を使わず水のみでウイルスに対応する空気ケア機器『moya Craft』　超微細な“ウルトラマイクロミスト”が浮遊するウイルスを不活性化

　家電メーカー「プルガティオ」は、薬剤を使わず水のみでウイルスに対応し、空間浮遊ウイルスを99.9％減少させる［※1］世界初［※2］の空気ケア機器『moya Craft』を開発した。

［※1：試験環境において。JEMA【一般社団法人日本電機工業会】の附属書Dの基準に準拠。安藤ハザマ技術研究所にて計測を実施。※2：純水を使用した浮遊ウイルス減少システムとしては世界初。同社調べ（2025年8月）］

サイズ／約直径230×高さ448mm。質量／約4.8kg。カラー／ブラック、ホワイト。適用床面積／プレハブ洋室：～21平方メートル（13畳）、木造和室：～13平方メートル（8畳）。加湿量／450ml/h。日本製

　本製品は水道水からカルシウムや雑菌などを除去し、常に“純水”を生成する。

「不純物を含んだ水は表面張力が局所的に変化し、ミスト粒子の大きさが不安定になります。しかし、不純物がほぼゼロの純水は表面張力が均一に保たれ、微細化したミストの安定した生成が可能です」（同社代表取締役の森久康彦さん・以下同）

　タンク内には2枚の板を切妻屋根状に配置。この“屋根板フィルター構造”でミストのサイズを選別する。発生したミストは“屋根板”に向かい、粒径が大きい粒子は板にぶつかり沈降するため微細な粒子のみ通過できる。さらにタンク内部には、ミストが外に出る前に通過する複雑な経路が設けられている。

「粒子が蛇行するため壁面にぶつかり、選別されたミストのうち、より小さな粒子だけを通過させる、ふるい効果となります。その結果、浮遊できるほど超微細な0.05～0.5μmの『ウルトラマイクロミスト』のみが空間に放出されるのです」

　これが浮遊するウイルスに効果的にアプローチする。この仕組みは同社が「ウイルスリダクションシステム」と名付けて特許を取得［※3］しており、大手建設会社「安藤ハザマ技術研究所」との共同研究により効果は実証されている。

［※3：特許第6742045号、第7549853号ほか］

「ウルトラマイクロミストは非常に軽く、重力の影響を受けにくいため空気中を長時間漂い続けます。そして微粒子は気体中で不規則に動き回る現象（ブラウン運動）によって、ランダムに動き続けます。新型コロナやインフルエンザのウイルスは約0.1μmと生成したミストのサイズと近く、動きのパターンや速度が似ているため、浮遊ウイルスと接触する確率が上がり、不活化［※4］が促進されるのです」

［※4：ウイルスのタンパク質が阻害され、DNAが破損され感染力を失う状態］