
1月13日、ニュースキャスターの久米宏さん(享年81)が元日に亡くなっていたことが公表された。『ぴったしカン・カン』『ザ・ベストテン』(ともにTBS系)、『ニュースステーション』(テレビ朝日系)など、伝説的な人気番組を成功に導いた久米さん。そんな久米さんを支えたのが、妻の麗子さんだった。【前後編の後編】
「家で食べるのがいちばん好き」
久米さんと麗子さんが出会ったのは大学生の頃、学生演劇のサークルだった。
「結婚は1969年。久米さんは体調を崩したこともあって、仕事に悩んでいた時期でした。久米さんがプロポーズした理由は、当時、麗子さんに別の男性との縁談が持ち上がったからでした。麗子さんはファッションモデルの経験もある才色兼備。焦った久米さんが、“ほかの男に取られてはなるまい”と気持ちを伝えたといいます」(久米さんの知人)
久米さんの独立後は、公私ともに夫婦二人三脚での歩みが始まった。麗子さんは、久米さんの個人事務所の社長を務め、さらに専属スタイリストとしてテレビの現場に携わり、一挙手一投足に気を配った。
平日は毎晩生放送をこなす久米さんは、目が回るほど忙しい日々。家に帰って休む時間もなく、周囲は麗子さんを“未亡人”と呼ぶほどだったという。しかし実際には、久米さんは夫婦の時間を確保していた。
「以前の自宅には家庭菜園があって、休みの日はふたりで庭いじりをするのが日課だったようです。特に麗子さんはオーガニックの食材にこだわりがあって、採れたての野菜を使った常備菜をよく作っていました。おふたりに子供はいませんが、夫婦仲はよかった。洋服だけでなく、食べるものも飲むものも麗子さんまかせなので、久米さんは“食事は家で食べるのがいちばん好き”とよく話していました」(テレビ局関係者)

久米さん夫婦は、『ニュースステーション』終了後に都心の高級マンションへと転居している。そこからほど近い霊園に、2017年に“生前墓”も手配していた。
「東京郊外にあった、久米さんの親が眠っている久米家の墓を、自宅の目と鼻の先に改葬したんです。久米さんが、自分と奥さんの入る場所として準備したかったのでしょう」(前出・久米さんの知人)
“物言うキャスター”としていくつもの伝説を残した久米さん。2004年の『ニュースステーション』の最終回では、突然スタジオにビールを持ち込んで「これ、ぼくのご褒美」と一気飲みした。多くの視聴者の記憶に残ったこの粋な振る舞いを、最愛の妻も覚えていたのだろう。久米さんの訃報と同時に、麗子さんは次のようにコメントした。
《大好きなサイダーを一気に飲んだあと、旅立ちました。まるでニュースステーションの最終回でビールを飲みほしたあの時のように》
久米さんの“最期のニュース”は、最愛の妻の言葉で締めくくられた。
※女性セブン2026年1月29日号