社会

《実録事件簿》80才姑と50才嫁が殴り合い…やがて”足で蹴って”悲劇が 事件前には「100万円出すから家から出ていけ」で口論に

ゲートボール
義母はゲートボールが好きで、友人も多かった。(※写真はイメージ)(写真/Photo AC)
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古今東西、家族関係の悩みはなくならず、とりわけ嫁姑問題は時代が変わってもなお永遠だ。実際の事件を紐解くと、深い憎しみが、一線を越えてしまう悲劇が明らかに──。

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2003年6月25日の深夜3時過ぎ。茨城県筑波山の麓に位置する人口約1万8000人の町の病院で、高齢女性が静かに息を引き取った。

亡くなった女性は佐藤トキ子さん(仮名・80才)。死因は胸骨や肋骨の骨折による呼吸器不全で、骨折は10か所に及んでいた。

「当初、家族は“母親が転んだ”と説明していましたが、複数の打撲痕があったとの病院からの通報を受けて、警察が捜査。その結果、嫁のアキ(仮名・50才)が、亡くなる5日前にトキ子さんの胸を複数回にわたり蹴ったり、踏みつけたことが発覚しました。なんと、その場にはトキ子さんの夫とアキの夫もいたそうです。トキ子さんはしばらく自宅で寝込んでいたそうですが、病院に運ばれ、亡くなりました」(全国紙社会部記者・以下同)

アキは6月30日、殺人の疑いで逮捕された。親族は「2人の関係は悪いと思っていなかった」と話したというが、捜査が進むにつれ“本当の関係”が明らかになった。

「アキは20年以上前からトキ子さんらと同居していました。同居当初は問題なかったのですが、10年ほど前から折り合いが悪くなり、2人は殴り合いまでしていたそう。そして、事件の1か月前からアキが離れで寝泊まりし、別居をするほど2人の仲は険悪になっていたのです」

80才と50才が殴り合い、嫁が姑を足で蹴って殺害する。悲劇はなぜ起きたのか──親しい人から見て、嫁姑の性格はどちらも社交的だったという。

「アキは郵便局の簡易保険の集金をしていました。アキを知る主婦は“彼女は教育熱心で地域の活動にも参加し、学童の登下校の見守り役も休まずやる朗らかな性格”と話しています。トキ子さんはゲートボール仲間が多く、地域の活動に積極的で、友人と温泉へ遊びに行くこともあったそうです」

幸せな日々を送っていたかのように見えた2人だが、家の中では諍いがたびたび起きていた。

「トキ子さんはアキが作った料理は食べなかったそうです。また、アキはトキ子さんが近所に自分の悪口を言いふらしていたと悩んでもいました。それだけでなく、トキ子さんがアキの持っていた子供の写真のアルバムを焼き捨てたという報道もあります。一部では、事件が起きる前にトキ子さんが“100万円出すから家から出ていけ”とアキに言い放ち、口論になっていたことが報じられています」

アキは当初、殺人の疑いで逮捕されたが、殺意までは立証できないという理由からか、傷害致死罪で立件された。

その裁判で裁判長は「被害者の言葉に触発されたとはいえ、自己中心的かつ短絡的な犯行」として懲役4年を言い渡した。

「裁判長は“夫や義父が適切な対応をせず、見て見ぬふりをしていた面がある”と家族の問題も指摘しました」

男たちは、嫁と姑の諍いをどう見ていたのだろうか。

※年齢は事件当時。

※女性セブン2026年3月12日号