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《実録事件簿》“自慢の嫁”の強い殺意…“独裁者”と表現した義母に10か所以上メッタ刺し

泣く女性
嫁は葬儀で涙ぐんでいたという。※写真はイメージ(写真/PIXTA)
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古今東西、家族関係の悩みはなくならず、とりわけ嫁姑問題は時代が変わってもなお永遠だ。実際の事件を紐解くと、深い憎しみが、一線を越えてしまう悲劇が明らかに──。

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「義母が刺された!」

2020年3月10日の午後7時前、富士山南東部に位置する静岡県の戸建てから119番通報があった。

通報者はその家に住む須磨愛(仮名・31才)で、警察に「物音に気がつき、2階から1階に下りたら義母が男ともみ合っていた。男は逃げた」と証言。亡くなったのは須磨宝子さん(仮名・69才)で、腹や胸を刺されての死亡が確認された。

「警察は愛が証言した“帽子をかぶり眼鏡とマスクを着用した男”の目撃情報をすぐ調べました。しかし、犯人と思しき人物は確認できなかったのです」(全国紙社会部記者・以下同)

通報から2か月後、事件は動き出す。第一発見者だった愛が逮捕されたのだ。

「宝子さんと愛以外の人物が現場にいた形跡がなかったことや凶器の包丁が自宅のものだったことなどから、県警は当初から愛が犯行に関与した可能性があるとにらんでいたようです」

愛は事件の約8か月前から、宝子さん宅で夫と3人で暮らし始め、近隣住民からは仲睦まじい家族と思われていた。実際、宝子さんの葬儀では涙ぐんでいた姿も見られており、逮捕時には「犯人が嫁だと聞いて複雑な心境」と話す住民もいた。

「宝子さんは愛を“食事の支度を手伝ってくれるので助かる。いい嫁が来てくれた”“嫁が来てから家が片づいてきれいになった”“働き者の嫁だ”などと周囲に自慢していました。それだけに近隣住民は、一体何が起きたのかと困惑気味だったそうです。しかも、宝子さんの体には10か所以上の刺し傷があり、強い殺意があったと思われます」

宝子さんが愛を「いい嫁」と評価する一方、愛から見た宝子さんは“いい義母ではなかった”可能性が高い。

「愛は夫とのメールで宝子さんのことを“独裁者”と表現していたことが逮捕後にわかりました。また、夫に内緒で約200万円の借金を抱えていたことも、裁判で明らかにされています」

愛は逮捕後、一貫して犯行を認めなかった。

「血が付いた愛の靴下が洗濯乾燥機から見つかっており、鑑定の結果、宝子さんのDNAと一致しました。また、警察はクローゼットにあった愛のスカートから殺害計画と思われるメモも発見しています。監視カメラや聞き込みで、愛が最初に証言した男の目撃情報が一切なかったことなどを含め、状況を鑑みて愛が犯人だと警察は判断したのです」

しかし、愛は裁判でも「私は犯人ではない」と主張を続けた。

そんな愛に対し、一審の裁判員裁判では「強固な殺意で執拗な犯行。動機や経緯は明らかではないが酌むべき事情もない」と懲役15年の判決が下される。

愛は控訴、上告するが、高裁と最高裁はともに、一審の結論を支持して棄却した。最後まで愛の口から“殺害理由”は明かされていない。

※年齢は事件当時。

※女性セブン2026年4月9日号