直前でのお取りやめに、関係各所は対応に追われた。
「皇室の方々のご公務は、基本的にはお出ましの願い出をした都道府県側が宿泊費や交通費を負担します。今回、ご一家が宿泊されるはずだった大船渡市のホテルはあらかじめ全館貸し切りにされていましたが、このキャンセル料も岩手県側が負担するとみられる。一部は宮内庁の負担と考えられますが、県に相当な費用が発生するはずです。
また、ご一家のご訪問を再調整することになれば、岩手・宮城の両県には、宿泊や警備の費用が改めて発生します。新年度の予算案はすでに議会を通過しているため、もう一度、予算編成からやり直さなければなりません。さらに警備の上では、地元の県警だけでなく、県外から応援のためかなりの人数の警察官が前泊して準備にあたっており、隣県にも人員確保の負担がのしかかる。
なにより、未曽有の災害からの復興の道中にいる地元の人々も、両陛下と愛子さまをお迎えするために、何日も前から準備を重ねてきたのです。仕方のないこととはいえ、こうした多くの人たちの時間をふいにしてしまう結果になったのは事実です」(前出・皇室ジャーナリスト)

今回の延期の理由について宮内庁が強調したのは、“両陛下ともに風邪の症状があり、せきが続いているため”という説明だ。これに対し、「体調が悪かったのは雅子さまだけで、陛下はすでに回復されていたのではないか」と指摘する声も聞こえてくる。
「延期が発表された24日、陛下は勤労奉仕団の会釈にお出ましになっています。さらに27日のご公務の際もいつも通りのお声で、特段体調が悪い様子には見えませんでした。
今回、関係各所に甚大な影響が及んだ上、現地の人々を見舞うことが叶わなくなったことで、雅子さまは相当大きなショックを受けられているようです。雅子さまの被災地訪問への思いの強さを間近で見てこられた陛下は、ご自身の体調はほとんど回復されながらも、“雅子だけの責任にするわけにはいかない”とかばわれ、延期の理由を“おふたりの体調不良”とするよう、計らわれたのではないでしょうか」(前出・宮内庁関係者)
実際、今回の被災地訪問は、両陛下と愛子さまにとって“悲願”ともいうべきものだった。
「両陛下が復興状況の視察を主目的として東北3県を訪問されるのは、今回が即位後初めてになるはずでした。発災から10年の節目の際はコロナ禍で現地入りが叶わず、両陛下はかねて懸案とされていたのです。
また、初めての愛子さまを伴ってのご訪問でもあり、“震災の記憶を次世代に引き継ぐ”という大きな意義も込められていた。改めての訪問時期は未定ですが、今後のスケジュールを考えると、6月の海外訪問以降に仕切り直すことになるとみられます。雅子さまは目下、両県への再訪、そして4月6日に控える福島ご訪問を何としても成功させるべく、調整に励まれているところです」(前出・宮内庁関係者)
(後編へ続く)
※女性セブン2026年4月16・23日号