《医師が実践する免疫力アップの習慣》「夕食後にヨーグルトで腸を整える」「全身浴とストレッチで温活」…極意は“何かをプラスする”以上に“マイナスになる行動をしない”

昼夜の寒暖差や日々の気温変動が大きい春は、心身にも不調が出やすいゆらぎの季節。そんな時期を元気に過ごすために見直したいのが、免疫力を高めるための日々の習慣だ。忙しい日常でも無理なく取り入れられる健康メソッドを紹介する。【前後編の後編。前編から読む】
夜のヨーグルトで腸をいいたわる
夜は体をしっかり休ませ、自律神経を整えることが、回復力を高めるカギとなる。夜に腸をいたわるためのポイントをeatLIFEクリニック院長で糖尿病専門医の市原由美江さんが話す。
「22〜翌2時は“腸のゴールデンタイム”で腸がいちばん活性化するため、夕食後にビフィズス菌を摂ると効果的に腸を整えることができます。私はサプリメントで摂っていますが、ビフィズス菌が含まれるヨーグルトでもいいですよ」
丸の内の森レディースクリニック理事長の宋美玄さんは、入浴を欠かさない。

「冷え症なので、夜は必ずバスタブに長めにつかって、体を温めるようにしています。体が冷えていると血流が悪くなり、細胞の働きを鈍くさせ免疫力が下がってかぜをひきやすくなる。湯温設定は42℃にして、炭酸入りの入浴剤などを入れて、時間をかけて入っています。寝る前にも冷えたと感じたら、足湯などで足先など末梢を温めます」
こうした温活は、多くの医師が習慣に取り入れている。アオハルクリニック院長の小柳衣吏子さんは、全身浴とストレッチを組み合わせることで、さらなる効果を見込む。

「肩までしっかりつかることで体の芯から温まり、免疫細胞が活性化します。入浴後のストレッチは血流を促進し、副交感神経が優位になることで、ストレスホルモンのコルチゾールが低下し、心身ともにリラックスしやすくなる。
こうした状態をつくることが、結果として睡眠の質の向上にもつながります」
免疫機能を保つうえで、質のよい睡眠は欠かせない。6時間以上の睡眠時間を確保するようにしていると話すのは、スワンクリニック銀座院長の福澤見菜子さんだ。
「睡眠中は免疫機能が最も活性化される時間帯で、特にNK細胞の活性は、睡眠の質と量に大きく影響されます。慢性的な睡眠不足は感染症リスクの上昇と関連していることもわかっています。
私は睡眠リズムを保つために、日付が変わる前、毎日同じくらいの時刻に就寝するようにしています」
質のよい睡眠のためにリラックスした状態をつくることが重要と話すのは田中病院院長の田中優子さんだ。

「ベッドに入ったら、その日あったいいことや楽しかったことを考えます。心身がリラックスし、メラトニンの土台となるセロトニンが分泌され、寝付きがよくなり質の高い睡眠がとれます」
交感神経から副交感神経に切り替えるために、夜は光の刺激を減らすことも肝要だ。銀座リシェスクリニック院長の平岡美樹子さんが話す。
「スマートフォンやパソコンなどデジタル機器のブルーライトは脳に『昼間』と誤認させ、メラトニンの分泌を抑制します。メラトニンには強い抗酸化作用や免疫調節作用があり、分泌が妨げられると睡眠の質が低下するだけでなく、免疫機能にも影響を及ぼします。21時以降はナイトモードに設定して、就寝1時間前からは使用しないようにしています」