日本におけるそばの歴史は非常に古く、縄文時代にまで遡る。高知県の遺跡から9000年以上前のそばの花粉が見つかったことでその存在が明らかとなり、さいたま市でも3000年前のそばの種子が発見されていることから、そばは数千年前から日本中で栽培されていたと推測される。
食物としてのそばが日本史に登場するのは797年。続日本紀にそばの栽培に関する記述があり、当時はそば粉を練り上げ、そばがきやそば餅のようにして食べていたようだ。現在の細長い手打ちそばは、1574年に編纂された「定勝寺文書」に記述があることから、16世紀には信濃国(長野県)で食べられていたことがわかっている。
意外にも、そばは牛乳に匹敵する量の良質なたんぱく質(植物性)を含む。また、ビタミン類も豊富で、B2は精白米の4倍量にもなる。このほか、血液をさらさらにして血圧を下げる効果が期待できるルチン、肝臓の働きを助けるコリンなどを含有。メタボが気になる人にはぴったりだ。
家庭料理研究家の松田美智子さんはこう話す。
「おそばは温冷どちらでも美味ですが、ごま油で香ばしく炒めても、これまたとてもおいしいのです。硬めにゆでてしっかり流水で洗い、ぬめりを取り除くことが肝要です。ぜひお試しを」
そばの準備
乾麺はたっぷりの湯で1人前ぐらいをゆでるのが理想。湯を沸騰させてそばを入れ、沸騰を維持。そばがぐるぐると泳いでいる状態を指定のゆで時間いっぱい保つこと。1本噛んでみて、芯がなければOK。すぐにざるにあげて流水でほぐすようにしながらよく洗う。
『干ししいたけの炒めそば』の作り方
【1】そば1束分は硬めにゆでてよく洗い、ざるにあげておく。干ししいたけ3個は霧吹きで全体を湿らせて10分置き、粗みじん切りにする。
【2】フライパンににんにくのみじん切り小さじ1、ごま油大さじ2を入れて中火にかけ、香りが立つまで炒める。干ししいたけを加えて炒め、そばを入れて木べら2本を使って空気を入れながら炒める。オイスターソース小さじ1、しょうゆ大さじ1/2、酒大さじ2を回しかけてさらに炒めて火を切る。白こしょう少量とごま油大さじ1をかける。
『梅干しと青ねぎの温かいそば』の作り方
【1】そば1束分は硬めにゆでてよく洗い、ざるにあげておく。梅干し2個は、果肉と種に分けておく。
【2】鍋にだし5カップと梅干し(種も)を入れて煮立て、酒1/4カップ、みりん大さじ3を加え、味をみて塩小さじ1で調味する。しっかり沸き立つのを待ってそばを加え、さっと煮て薄口しょうゆ大さじ2を加えて火を切る。
【3】器に盛り、斜め薄切りにした青ねぎの葉をあしらう。
撮影/鍋島徳恭
※女性セブン2018年2月15日号
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