《健康長寿の要となる“腸”》腸内環境を整え理想的な便を出すための“3つの力” 食事により便を「作る力」、腸内細菌の力を借りて「育てる力」、運動で鍛える「出す力」
生きたままの菌が排出される大便は腸内環境のバロメーター
だが、脳内と同様に腸の状態も日常的に見ることが難しい。そこでバロメーターとなるのが腸を通って出てくる大便だ。
「大便の80%は水分で、残りの20%の3分の1が食べ物カス、3分の2が生きた腸内細菌と腸からはがれた粘膜です。腸内細菌を整えることはいい排便をすることとイコールで、においがきつくなく、いきまずストーンと出るバナナ型の便は腸活菌が優位で健康を表しています」(辨野さん)
注意したいのが便秘や下痢だ。特に女性に多い便秘は不健康のもとになる。
「便秘は死亡率の上昇、認知症の進行、腎臓機能の悪化などとの相関関係が指摘されます」(内藤さん)

辨野さんもこう続ける。
「軽視されがちですが、便秘は病気です。医学上、3日以上便が出ないと便秘と定義される。健康を維持するためには解消することが不可欠です」
では腸内環境を整え、健康な便を出すにはどうすべきか。辨野さんは「3つの力」が大切だと語る。
「まず必要なのは食事により便を“作る力”で、腸活菌を増やす野菜や海藻を中心とした食生活が求められます。2つめは腸内細菌の助けを借りて大便を“育てる力”で、ヨーグルトや乳酸菌飲料に加えて発酵食品を意識して摂りましょう。3つめは便を“出す力”で、運動をしてインナーマッスルを鍛えることが欠かせません。朝起きたら朝食をとり、必ず排便するという生活パターンをつくることも心がけましょう」(辨野さん)
毎日の生活習慣の見直しも腸内細菌を育てることにつながる。
「規則正しい生活をして充分な睡眠をとることが基本です。地球の自転による24時間と体内時計の24時間にはズレがあるので、毎朝太陽の光を浴びて体内時計をリセットすることも腸内細菌を育てます。過度の飲酒や偏食、運動不足にも注意してほしい」(内藤さん)


(第3回に続く)
※女性セブン2026年8月13日号