「地震保険が不必要な家」はほとんどない
「建物」だけでなく、家具や家電などの「家財」も必ず補償の対象とすべき。水災や風災による損害が高額になることがあるからだ。
「給排水設備の事故による水ぬれや盗難などは損害金額が大きくなりにくく保険料も割安な傾向にあるので、基本的にはつけておくのが安心です。
一方で、火災保険の家財補償では自家用車は対象外。自動車保険の車両保険に入っていないと補償されません。8月の千葉県の豪雨で多くの車が水没しましたが、車両保険に入っていなかった人は補償されていません」(平野さん)
また、火災保険の特約として、清水さんは「個人賠償責任保険(特約)」をすすめる。
「自転車には自動車のような自賠責保険がないため必須です。加入していれば、人にけがをさせたりしたときの賠償金や裁判費用が補償されます」(清水さん)
10年前、地方の実家が地震による火災で全焼したという、神奈川県のBさん(62才)が言う。
「実家はもともと地震の少ない地域にあったので、地震保険には入っていませんでした。母がひとりで暮らしていた古い一戸建ては全焼し、幸い母は無事でしたが、“地震による火災は火災保険の対象外で、地震保険に入っていないと補償されない”と、そのとき初めて知りました。結局、元あった場所に実家を建て直すことはできませんでした」
津波も地震によって引き起こされるため、水災ではなく地震保険の対象だ。
かつては北海道や九州は地震が少ないと認識されており、地震保険に入っていない人も多かった。ところが、熊本地震だけでなく今年だけでも4月に北海道で震度5強、8月には茨城県で震度5弱の地震があり、いまや日本国内に地震がないと言い切れる場所はない。
「地震は全国どこでも発生する可能性があり、時期や規模の予測はできません。加えて近年、深刻な水災が各地で多数発生しています。地震保険、あるいは火災保険の水災補償はほかの補償に比べて保険料が高めになることがありますが、もっとも優先して加入すべきです」(清水さん)
(後編に続く)
※女性セブン2026年9月17日号