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「ここでは人を焼いている」あらぬ疑いをかけられた高須克弥【第16話後編】『YES!逆張り人生~高須克弥物語~』

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すべて想像の逆を行く男、高須克弥の破天荒な人生を描く連載『YES!逆張り人生~高須克弥物語~』! 読めば悩みが全て吹き飛ぶ、そんなパワフルすぎる人生を、どうぞご堪能あれ。

第16話:包茎ブームの仕掛け人の話【後編】

『危ない健康法』出版記念パーティーにて。右から2人めの女性は妻のシヅ。(本人提供)
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「高須に出入りする者は破門」

 とのお触れを出したが、効果はまるでなかった。

「昭和医大を辞めちゃダメだよ」

 克弥はマズいと思ったが、医者たちは目を輝かせて克弥に迫った。

「医大よりも先生のところで実践的な美容技術を学びたいです。いいですよね? ノーじゃないですよね?」

「い、イエス」

 克弥は基本的にはイエスという男である。

「高須が昭和医大を乗っ取った」

 この噂はあっという間に広まり、克弥の評判は患者の間では良くなり、医学界では急速に悪くなっていった。

 だがこうして集まった医者がすぐに使えるわけではなかった。何せ美容外科を見下しているので、克弥が教えた技術に勝手に工夫を加えてしまい、大出血などの失敗が多発した。

「僕の言う通りにやってくれればいいの!」

 克弥はそれらの医者に、麻酔するだけ、切るだけ、縫うだけという役割を与え、「それ以外やるな」と厳命した。

 こうしてできた医師軍団により、10分で10人の包茎を治せるようになり、1日で300人もの皮を切り落とした。ここまで多いと、レーザーメスの煙に火災報知器が反応してしまう。克弥はダクトを設置し、煙を外に逃した。まさに包茎工場である。

* * *

「赤坂署の者ですが」

 ある日、警察官がやって来た。受付に呼ばれた克弥が対応する。

「こんにちは。包茎ですか? でしたら順番に呼びますのでお待ちください。あ、警官割引はないですけど、いいですか?」

「いや、そうではなく、こちらは何をしているクリニックですか?」

 どうも様子がおかしい。克弥が診察内容などを細かく説明すると、警察官が来た目的を白状した。

「こちらで人を焼く匂いがするという通報が入ったもので」

「え?」

 高須克弥36歳。文春砲を食らう9年前の話である。(第17話につづく)

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【プロフィール】
家守鷹主(いえす・たかす)/テレビ局プロデューサーとして高須克弥氏と出会い、十数年来の友人。今回、その人生を小説として描きたいと依頼したところ、高須氏は一言“YES”と快諾し、ペンネームも命名。かくして、希代の人生物語が幕を開けた。

高須克弥(たかす・かつや)/1945年、愛知県生まれ。医師(美容外科、整形外科、形成外科。学位は医学博士)。2018年に自身の全身がんを公表(発病は2014年)。

※女性セブン2026年10月15日号