《専門家が教える最新「腸年齢」若返り習慣》「食事を抜かないこと」が不可欠、発酵食品や緑黄色野菜を積極的に摂取、骨盤と太ももをつなぐ「腸腰筋」を鍛えることも重要
腸の若返りで特に鍛えるべきは腸腰筋
現時点で腸年齢が高いからといって、諦めることはない。
「実年齢は減らせませんが、腸の若返りは充分可能です。食事内容の改善や運動で排便リズムを整えることができれば、腸の老化を食い止められます」
では、どんな食生活を心がければいいのか。健康検定協会理事長で、管理栄養士の望月理恵子さんは、「何を食べるか」の前に、まず食事を抜かないことが不可欠だとアドバイスする。
「1日3食、しっかり食べるようにしましょう。食事量が足りないと便の材料が不足し、便秘になりやすくなります。特に朝は腸が活発に動き出す時間帯なので、しっかり食べることで腸が目覚め、排便が促されます」
加齢で減少する善玉菌を増やすことも忘れてはいけない。
「納豆や漬けもの、ヨーグルトなど発酵食品を積極的に食べてください。乳酸菌や納豆菌を体に取り入れると、腸内で善玉菌の働きをサポートしてくれます。ただし、食品から摂った菌は腸に定着せず、2日ほどで体外に出てしまうので、毎日続けて食べるようにしましょう」(川本さん)

同時に、すでに腸内にいる菌を育てることも意識しよう。辨野さんは、善玉菌のエサとなる野菜を積極的に食べてほしいと話す。
「厚労省は1日350g以上の野菜摂取を掲げていますが、生だと相当なボリュームになるので、加熱してカサを減らすといいですね。肉中心の食生活は悪玉菌を増やすので、肉料理は週2回程度に抑えて、緑黄色野菜やきのこ類、豆類、海藻類の多い食事をとりましょう。よくかんで食べる習慣をつけると、少ない食事で満足感を得られるので、肥満予防にもつながります」
習慣として取り入れたいのが、起床後の水分補給だ。
「起き抜けにコップ1杯(約200cc)の水を飲むと、腸のぜん動運動が促されて、排便がスムーズになりやすい」(川本さん)
運動習慣は大事だが、息があがるような激しい運動をする必要はない。川本さんは自宅で手軽にできる運動を推奨する。
「腸を刺激するには、雨の日でも自宅で継続できる全身運動を取り入れるのがいい。おすすめは、ストレッチにもなるラジオ体操。スクワットなどの筋トレもいい。できる範囲で1日30分程度行いましょう」
辨野さんは、腸の若返りには、排便に必要な筋力づくりが必須だと強調する。
「背骨や骨盤と太ももをつなぐ『腸腰筋』が衰えると、便を押し出す力が弱くなってしまう。数階程度ならエレベーターではなく階段を使う、朝少し早く起きて1駅分歩くなど日常の中で体を動かし、インナーマッスルを鍛えましょう」
毎日の入浴も習慣にしてほしいと話すのは、望月さんだ。
「湯船で体を温めると自律神経が整いやすくなるうえ、水圧による腸へのマッサージ効果も期待できます」

(後編に続く)
※女性セブン2026年10月29日・11月5日号