猛暑が続き、その影響がじんわり体に及ぼすダメージは、時間差でやってくる。「もしや夏バテ?」と思ったら、早めのメンナンスを! 識者に、肌や髪、目に受けたダメージを回復する方法について聞いた。
【紫外線対策は内・外の両方同時に)
夏の終わりは、体のだるさだけではなく、肌のくすみやシミ、髪のゴワつきや切れ毛、目の疲れと、体の表面に夏バテの影響が出やすい時期。肌・髪・目のケアは中からも外からも行って。
紫外線、肌への影響と対策(食べ物)は?
夏の肌は汗に含まれる塩分で刺激を受けやすく、紫外線や冷房による乾燥にもさらされるため、肌荒れしやすい。
「体のバテが解消しても、肌や髪など、体の表面への夏バテの影響は、時間差で現れます。肌や髪などのケアは、栄養と睡眠でリカバリーすることが大原則になります」
そう話すのは、美容皮膚科の専門医で、眼科医でもある日比野佐和子さん。
夏は紫外線量が非常に多く、B波(UV–B)はシミの原因に、皮膚の深い層まで届くA波(UV–A)はしわなどの原因になる。たとえ日焼け止めを塗っていても、目から吸収された紫外線で肌が黒くなることも確認されており、皮膚の老化の8割は、紫外線によるとも。
「これをケアするには、日焼け対策と同時に、ビタミンCやアスタキサンチン、コエンザイムQ10といった抗酸化力の高い食品で活性酸素に対抗したり、ヨーグルトを食べて肌の保湿を高めるなど、体の内側から行うケアも大切になります」(日比野さん)
ヨーグルトは寝ている間の肌や腸のターンオーバーに合わせるため、夕食後に食べるのが効果的だが、日焼けしやすい時期は、朝夜に摂ってもOK。一方で、夏は水分も塩分も摂取過多でむくみやすい。顔のツボ押しで解消をして。
夏のむくみ顔に効くツボマッサージ
各ツボに指を当て、息を吐きながら3~5秒押し、息を吸いながら指を離す。これを5回ほど行う。
【A:太陽】眉尻と目尻の真ん中から、ややこめかみ寄りにあるツボ。
【B:攅竹(さんちく)】眉毛の内側の凹んでいる部分にあるツボ。
【C:球後(きゅうご)】黒目の真下から目尻までの中央にあるツボ。
【D:睛明(せいめい)】目頭の凹みにあるツボ。
紫外線、目の影響と対策は?サングラス活用、食品によって!
紫外線にさらされた目は角膜が炎症を起こして、痛みや充血、白内障などの病気につながることも。
「疲れ目はアイマスクで温めて、炎症していたら冷やして。サングラスは、色が濃いと瞳孔が開き目の奥に紫外線が入るため、薄い色で、UVカット率の高いものを選んで。また、にんじんなどビタミンAの豊富な食品を摂るようにして」(日比野さん)
髪のアフターケアは、亜鉛やケイ素の摂取とマッサージを
髪や頭皮も紫外線や冷房で夏バテし、切れ毛やパサつき、薄毛などの原因に。
「貝類に含まれる亜鉛や、穀物・海藻などに含まれるケイ素はダメージヘアの修復に効果的です」(日比野さん)
また、夏は乾きやすいからとドライヤーで髪を乾かさない人も多いが、生乾きの状態では雑菌が繁殖しやすくなる。きちんと乾かしたら、血流をよくする頭皮マッサージをしたい。髪を活性化させる育毛剤を使うのもおすすめだ。
血流をよくする頭皮マッサージのやり方
【1】耳上の生え際あたりの頭皮を指の腹全体でつまんで、側頭筋をほぐす。
【2】人さし指と中指で額の生え際をジグザグに動かして前頭筋をほぐす。
【3】指の腹全体で頭皮をつかみながら、頭頂部(帽状腱膜)から後頭筋をもみほぐす。
【4】指の腹で耳裏の生え際から首筋、鎖骨までなでおろし、老廃物を流す。
前頭筋:上イラストの頭の前のカゲの部分
帽状腱膜:上イラストの頭頂部のカゲの部分
後頭筋:上イラストの頭の後ろのカゲの部分
側頭筋:上イラストの横のカゲの部分
医学博士・アンチエイジングドクター日比野佐和子さん
アンチエイジングの専門医で「Y’sサイエンスクリニック」統括院長。専門領域は内科、皮膚科、眼科、抗加齢医学、免疫療法など。
イラスト/小野寺美恵
※女性セブン2018年9月13日号
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