65才以上の女性の5人に1人がひとり暮らしといわれるいま(総務省調べ)、日々の料理に迷う女性が増えています。毎日の食事が心身の健康に直結する年代である一方、「食材を買っても食べ切れない」、「作る張り合いがない」といった理由で料理から遠ざかる人も。こうした悩みに、40年以上一線で活躍し続けるプロはどう対処しているのか聞いてみました。大庭英子さん(71才)の半調理・塩もみテクニック&レシピを紹介!
野菜は半調理しておくと残さずおいしく使えます
「野菜はいろいろな種類を買ってしまうと、ちょっとずつ余ってしまいがち。なので、少数精鋭でおいしく作れる料理を心がけています」と、大庭英子さん。さらに、「作る」最初の工程である「切る」をやっておくと、料理を気楽に始められるという。
「おすすめは、せん切り。サラダはもちろん、スープや炒め物など幅広く使えて重宝します。
旬がおいしい白菜やキャベツなどの大物野菜は、使い切れなかったら軽く塩もみしておくと旨みがグンと増し、保存期間も長くなります」(大庭さん・以下同)
野菜はせん切りにしておくといろいろな料理に活躍
「キャベツ、大根、にんじんなど数種類作っておくと便利。できるだけ細く切っておくと食べやすく、短時間で加熱できます」。空気を抜き、冷蔵庫で3~4日保存可。
《キャベツのせん切りの作り方》
キャベツ…1/2個(400〜500g)
【1】キャベツは縦に半分に切り、芯を斜めに切り落とす。
【2】さらに横に半分に切って繊維を断つように端からせん切りにする。
【3】【2】をサラダスピナーに入れ、冷水に5分ほどさらしてパリッとしたら水気をよくきる。
【4】【3】をジッパー付きの保存袋に入れて底のほうから巻き込むようにして空気を抜き、冷蔵庫で保存する。
使い切れない白菜は塩もみして保存
「食べ切れなかったら新鮮なうちに軽く塩もみ。旨みが増し、ほんのり塩味を感じる程度なので、幅広い料理に使えます」
《塩もみ白菜の作り方》
白菜…正味500g 塩…小さじ2(10g、白菜の2%)
【1】白菜は繊維を断つように5〜7mm幅に切る。
【2】ジッパー付きの保存袋に入れて塩を振り、揉むようにして全体になじませる。
【3】空気を抜いて密封し、冷蔵庫で1〜2晩しんなりするまで置く。
【鍋】「せん切りキャベツと刺身のしゃぶしゃぶ」のレシピ
だしにさっとくぐらせるだけ。ごまポン酢が合う。
《材料》(1人分 )
キャベツのせん切り…100〜150g 刺身の盛り合わせ…80〜100g 水…3カップ 昆布…5cm角1枚 酒…大さじ2
【A】ポン酢しょうゆ…大さじ3 すりごま…大さじ1
《作り方》
【1】鍋に水を入れ、昆布を浸しておく。
【2】【1】を弱火にかけ、酒を加えて煮きったらキャベツを加える。
【3】再び煮立ってきたら弱火にして好みの刺身をくぐらせ、キャベツと共に、煮汁でのばした【A】をつけていただく。