運動嫌いでマッサージだけを続けて、かつて半年で15kg以上のダイエットに成功したボディメンテナンスセラピストの久優子(ひさし・ゆうこ)さん。
「体は痩せるのに、顔は思うように痩せなかった」という久さんの著書『1日1分で顔のかたちまで変える! 奇跡の小顔マッサージ 1週間レシピ』(宝島社)では、顔痩せにフォーカスしたマッサージを16のステップで紹介している。
同書に掲載のマッサージを続けると、1週間ほどでゴリゴリとしたリンパのつまりがなくなってきたことが徐々に実感できるとか。
「1日1分でできるので、まずはひと通り実践を。リンパの流れがよくなると眠くなってしまう人もいるので、マッサージの途中で眠ってしまってもOK。巡りがよくなってきた実感が出てきたら、時間のないときには、つまりを感じるところを重点的に行うだけでも効果がありますよ」(久さん・以下「」同)
また、このマッサージを編み出すきっかけとなったのは、セラピストになるために人体学・解剖学・リンパマッサージの基本を学んだことだったという。そこで、久さんに顔痩せの極意と簡単に実践できるメソッドを教えてもらった。
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トイレの回数が増えたら◎
「自分の丸顔は生まれつきだから、痩せないものだと思っていました。でもあるとき、顔痩せと体痩せは別ものだと気がついたんです。顔痩せは、体のように痩せたい部分をマッサージするのではなく、首に集中しているリンパを刺激し、余分な水分や老廃物を鎖骨へ流していくことが必要なんです」
そこでさっそく、久さんに教えてもらった首のリンパを流すケアを紹介する。
マッサージで使うのは、人さし指、中指、薬指の3本。耳の後ろから鎖骨まで、強めに3回押し流していく。
「美顔器を使ったときも、必ず首のケアをして顔の老廃物を下に流してください。顔に残ってしまった老廃物は、吹き出ものなどになって現れてしまうこともあります」
久さんによると、顔のマッサージをスタートして小顔効果が出るまでは約2~3週間が目安とか。また、リンパを流すためには少し強めに押す必要があることに、久さんはリンパマッサージを勉強し始めてから気づいたとか。
「リンパが流れていっても関節が硬いと、通り道が狭まってしまい、流れが滞る原因に。ちゃんと老廃物や水分を流すためには、きちんとリンパ節を開いてあげなくてはいけません。それを開くにはしっかりと押すことが有効です」
深く押すと普通は痛いものだけれど、痛みを感じない場合は老廃物の滞りがひどい場合も。久さん自身も当初は痛みを感じなかったのだとか。しかし、マッサージを始めて3~4回目で痛みを感じるようになり、滞る部分が指先でハッキリとわかるようになったという。
「滞った部分は触るとブチブチしていて、たとえるなら枝豆のようなものがいっぱい並んでいるような感覚。ときには黒豆やそら豆のようなサイズだったり、骨のように硬くなっていたり。そこを押してほぐしていきます」
とはいえ、マッサージを始めてすぐに小顔が手に入るわけではなく、理想に近づくためには継続が大事。久さんによると、マッサージを正しく行うことができているときには体にある変化が訪れるとか。
「私の場合は、母が心配するくらいトイレが近くなりました。全身のリンパを流さなくても、顔のマッサージを続けるだけでもトイレが近くなるんです。これがわかりやすいサインですね」
リンパの流れをよくする日常の小技3つ
現代人はパソコンやスマホを見ることも多く、姿勢が崩れてしまいがち。また、猫背は首のリンパが滞る原因にも。そこで、家や会社でふとした瞬間に取り入れることができる、リンパの流れをよくする小技を教えてもらった。姿勢が悪くなっていると気づいたときなどに実践してみて。
【1】肘付き
両拳を握った状態で指の第二関節を顎の下に置き、頭の重みを使って圧をかける
「休んでいるように見えて、フェイスラインがスッキリする技です。顎の付近から始めて、徐々に耳の下まで移動させて、リンパ節を開ききるようにしましょう」
【2】ひざ裏刺激
足を組み、下の脚のひざで上の脚のひざ裏を押す。このとき、上の脚を揺すって、膝裏に負荷をかける
「ひざ裏のリンパを刺激して血液の循環をよくするので、足のむくみにも◎。デスクにいるときも簡単にできますよ。デスク下で足の親指で円を描くように、足首を回すのもいいでしょう。手を使わないと足首を大きく回せない場合は、足首回しよりもひざ裏刺激の効果が高いです」
【3】肩甲骨回し
両ひじを肩と水平まで上げ、後ろに回す。1回に行う目安は、5回2セット。
「同じ姿勢でパソコンをずっと見ていると、肩甲骨が固まって動きが悪くなってしまいます。肩甲骨は肋骨の上にある鎖骨とだけつながっていて、筋肉と連動してスライドします。肩甲骨が動いていることを感じながらトライしてみて。トイレに立ったときにやるのがオススメです」
生活の中に自然に取り入れることができる久さん直伝の小技を取り入れて、小顔と痩せやすい体を目指してみて。
撮影:HITOMI KAMATA 取材・文:横山由希路
監修:久優子さん
ひさし・ゆうこ。1974年生まれ。ボディメンテナンスセラピスト、美脚トレーナー、完全紹介制のボディメンテナンスサロン「美・Conscious(コンシャス)~カラダ職人~」代表。脚のパーツモデルをへて、ホリスティック医学の第一人者である帯津良一医師に師事。予防医学健康美協会、日本リンパセラピスト協会、日本痩身医学協会で認定を受け、講師としても活動する。『押したら、ヤセた。』『やせたいところから最速でやせる!久式リンパマッサージ』(共に宝島社)など著書多数。
●半年で15kg減の美脚トレーナー・久優子さんが教えるむくみ撃退アイテム6選
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