健康にも美容にもメンタルにも深く関わっている腸。腸内環境悪化の最大の原因はストレス。まずはストレスを溜めない生活を。運動、食事など日々の生活でも腸が喜ぶ習慣を取り入れて! 「まいこ ホリスティックスキンクリニック院長」の山崎まいこさんが教えてくれた。
美肌に生まれ変わる生活習慣
腸活を意識した理想的な1日の過ごし方は以下の通りだ。
●7時 腸内環境を整えるギー入りコーヒーを飲む
天然の牧草で育った牛の乳から作るグラスフェッド・バター100%のギーをコーヒーに加えて。「悪玉菌の増殖を抑えたり、腸のぜん動運動を促すとされているため、朝食にぴったり」(山崎さん・以下同)。
●10時 エスカレーターを使わず階段をチョイス!
運動不足は腸の動きを停滞させる。お腹周りの筋力が低下すると便秘になることも。「ハードな運動はしなくてもよいので、エレベーターよりも階段、ウォーキングをする、電車では座らずに立つなど、こまめな運動を心がけて」。
●12時 ストレスを溜めないよう楽しく食事
「美腸のために最も大切なのはストレスを溜めないこと。毎食、完璧な栄養を摂ってもストレスを感じながらの食事は、腸内環境を悪化させます」。楽しい食事が腸の健康につながる。
●15時 1日1.5Lを目標にこまめに水を飲む
水は大腸のぜん動運動を促し、便をやわらかくして排便をスムーズにする。「1日1回の排便がない場合は便秘と自覚を。水分不足が原因の可能性もあるので、1日1.5Lは摂取を」。
●21時 湯船にゆっくり浸かって自律神経を整える
「腸と密接な関係にあるのが自律神経。心身がリラックスして副交感神経が優位になると腸は活性化します」。シャワーではなく、湯船に浸かって副交感神経を優位に。
●22時 腸質日記をつけて自分の生活を見直す
食事内容、便の状態や回数、体調や肌の状態を毎日記録してみよう。「健康な食生活のつもりでも、記録してみると、食べ過ぎや栄養の偏りに気づくことも。食事内容と不調の関連性もわかりますよ」。
●23時 良質な睡眠をとって排便をスムーズに
「睡眠不足になると副交感神経が優位にならず、腸の働きが低下し、腸内環境が悪化してしまいます」。睡眠中は腸のぜん動運動が活発になるため、良質な睡眠をとることが翌朝の良い排便にもつながる。
ファスティングで腸をリセット
腸の粘膜は2~3日で生まれ変わるため腸内環境の改善には数日のショートファスティング(断食)も効果的。腸を休ませることで代謝や免疫力がアップする。ただし、やり方を間違えるとリバウンドしたり、体調不良を起こす危険性もあるため、医師監修のもと行うのがベター。
腸揉みマッサージのやり方
続いてツボを刺激して腸の不調をケアする方法を3ステップで伝授。ツボの奥にある腸を意識しながら行うことで、腸の動きが活発に!「神楽坂ホリスティック・クーラ」代表の石垣英俊さん(鍼灸マッサージ師、カイロプラクティック理学士)が教えてくれた。
●腸マッサージのルール
1. 呼吸は鼻から吸い、ゆっくり吐き出す
2. ゆっくり息を吐きながら圧をかける
3. 1日2回行うと効果的(寝て行ってもOK)
※押すときは無理をせず、強い痛みを感じた場合は中止する。
【1】鼠径部をほぐし、ガス溜まりを解消
太ももの付け根に親指以外の指4本を添える。椅子に座って息を吐きながらゆっくり前傾し、4本の指を鼠径部に押し込む。背中が曲がらないように注意。
【2】張っている腸をほぐし、ぜん動運動を促進させる
おへその真横(左右)を指の先で押しながらほぐす。体の内側に向かって、痛くない程度の力で指を差し込む。片手でもよいが、両手(M字)だと押しやすい。
両手の親指以外の4本の指の爪を合わせてMの形を作る。
【3】ペットボトルで刺激!腸のむくみ改善にも
ペットボトルの底を使い、肋骨の下からえぐるように押し込み、息を吐きながらグーッと圧をかける。右が痛いと肝臓が、左が痛いと胃が疲れているサイン。押すことで臓器の不調もわかる。
手で行う場合は両手の指を自分の方に向けて軽く丸め、肋骨にフックをかけるイメージで。
マッサージは10回程度行う。立ったまま行っても良いが、座ったほうが体を傾けやすい。ガスや便が溜まっていると、押した時に痛みを感じることもあるため、無理をせず、少しずつ圧をかけて。
【ツボを刺激して腸を元気に!】
手の甲側の親指の骨と人さし指の骨が交わるところにある『合谷』というツボには胃腸の働きを整え、メンタルにも良い効果が(左右とも)。便秘の改善にも。親指と人さし指で手をはさむようにして、グ~ッと押して。
教えてくれたのはこちらの2人
まいこ ホリスティックスキン クリニック院長・山崎まいこさん
腸内環境に着目した栄養指導や、体質・肌質を変えるファスティングプログラムなどを行う。
神楽坂ホリスティック・クーラ代表・石垣英俊さん
鍼灸マッサージ師。カイロプラクティック理学士。『コリと痛みの地図帳』(池田書店)など著書多数。
撮影/菅井淳子 イラスト/サヲリブラウン
※女性セブン2019年2月7日号
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