空気の乾燥する冬は、肌だけではなく体のあらゆるところがカピカピ状態に。女性にとってはメイクノリが悪くなることも悩みのひとつ。シワシワの唇では魅力も半減。そこで、皮膚科医に聞いた“乾かない”唇のケア方法を伝授します!
唇の荒れには乾燥以外の原因があると、皮膚科専門医の小柳衣吏子さんは言う。
「唇は、ほかの皮膚と違って角層が薄く、皮脂膜もほとんどありません。そのため、もともと水分が蒸発しやすく乾燥しやすいのです。それなのに、唇をなめたりするくせなどがあると、荒れを助長してしまいます」(小柳さん・以下同)
唇が荒れやすい人には、唇をなめる、かむ、唇を内側に巻き込んでギュッと閉じる、手でさわる、皮をむくなどのくせがある場合が多いという。
唇をなめると唾液の水分が蒸発する際に唇の水分も奪われ、余計に乾燥することになる。また、かんだりさわったりすると、その刺激で唇を傷めてしまう。さらに、皮膚のバリアが崩れた状態で、酸っぱいものや辛いものを食べると、症状を悪化させてしまう。
リップクリームは縦にたっぷり塗る
乾燥しがちな唇を放置しておくと、皮むけなどのある割れがちな唇になり、さらに、ひび割れやただれ、口唇炎や口角炎へと重症化していく。いちばんの対策はリップクリームを塗ること。唇にうるおいを与え、水分の蒸発を防ぐのが目的だ。リップクリームは、どれでもいいというわけではない。唇の荒れ具合いに応じて、選んだ方がいいという。
「唇を保湿して荒れを防ぐのが薬用リップクリームで、唇の荒れや炎症を治す有効成分が入っているのが医薬品リップクリームです」
唇荒れの重症化を防ぐには塗り方も大事。
「唇にチョコチョコとリップクリームを当てて横に塗るのではなく、唇を4つのブロックに分けて、唇の内側から口角までたっぷり、縦方向を意識して塗りましょう」
リップクリームは、成分が酸化して劣化しやすいので、古いものを使うのは厳禁。1シーズンで使い切ること。
「肌のターンオーバーには約4週間以上かかりますが、唇の皮膚は3日半~10日で再生します。生まれ変わるサイクルが早いので、正しいケアをすれば数日で唇のうるおいと血色を取り戻せますよ」
【症状別リップクリームの選び方】
●乾燥しがちな唇には…化粧品/薬用リップクリーム
●割れがちな唇には…薬用リップクリーム
●ひび割れ、ただれ、口唇炎、口角炎には…医薬品リップクリーム
写真提供/ユースキン製薬
※セルフケアで改善しない場合は皮膚科で受診を。
【正しいリップクリームの塗り方】
正しいリップクリームの塗り方は、イラストを参考に!
唇を上下左右4ブロックに分けて、中央から口角に向けて、唇の縦じわに沿って円を描くようにムラなく塗る。
教えてくれたのはこの人:アオハルクリニック院長、皮膚科専門医・小柳衣吏子さん
よりよく年齢を重ねるという意味の“ウェルエイジング”をコンセプトに、シミやしわ、たるみなどの治療を行う肌ケアの専門家。
イラスト/やまのうち直子
※女性セブン2020年1月2日・9日号
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