新春とはいっても実際の春はまだ遠く、依然として空気の乾燥や寒さによる肌荒れ、体の不調などに悩まされがちな季節。外からのケアはもちろんですが、何より重要なのは、体の内側からのケア。日頃の食生活の中で、必要な栄養をきちんと摂れていますか?
毎日の食事で数多くの食材をバランスよくとれたら理想的だけど、なかなかそうもいかないもの。そこで、「マラソン界のシンデレラ」と呼ばれた最強美人ランナー市橋有里(いちはし・あり)さんに、手軽に効率よく栄養が摂れるレシピを直撃! 2020年はもっと野菜をとりたいライターFが徹底レポートします!
炭水化物オンリーのイメージを払拭!「ブロッコリーのペペロンチーノ」
――今回のレシピでは、具材として加えるのではなく、ソースとしてブロッコリーを使うということですか?
有里:その通りです。ペペロンチーノは、それだけだとどうしても野菜が不足して、栄養バランスも偏ってしまいがち。サラダを添えたり、具材として野菜を加えたりしても、摂取できる量はそれほど多くないですよね。でも、ソースにすることによって、ブロッコリーを丸ごと1個食べられるようになります。
――それはすごいですね!
有里:現役の頃、遠征でオーストラリアに行ったことがあるのですが、現地のお店で創作パスタを食べた際に、ブロッコリーがソースになることを知って驚きました。普通のペペロンチーノではなかなかお野菜がとれないけど、これならたっぷりとれて、一気にヘルシーメニューになります!
――ヘルシーなペペロンチーノ、楽しみです!
《材料》(2人分)
ブロッコリー…1個 ショートパスタ…140g コンソメ…固形タイプ1個 オリーブオイル…大さじ3 塩、こしょう…少々 にんにく、鷹の爪…適量
《作り方》
【1】 鍋にたっぷりのお湯を沸かし、沸騰したら塩ふたつかみ(分量外)を入れ、パスタを茹でる。(茹で時間をパッケージに表示されている時間より2分ほど短くする)
【2】 フライパンにオリーブオイル、にんにく、鷹の爪を入れて熱し、香りが立ってきたら、みじん切りにしておいたブロッコリーを加え、しんなりしてソースのようになるまで炒める。ブロッコリーに火が通ってきたら、コンソメを加える。
【3】 【2】に【1】のパスタを入れ、さっと絡めて塩、こしょうで味を調え、器に盛り付ける。
※塩加減はパスタの塩分や好みに合わせて調節するとよい。
レモンより豊富なビタミンCが美容と健康にアプローチ!
――ブロッコリーって栄養が豊富そうなイメージはありますけど、そんなにたくさん食べる機会はないものなので、まるごと使えるレシピはうれしいです!
有里:ブロッコリーは、その新芽であるブロッコリースプラウトがスーパーフードとして注目されていますが、ブロッコリーそのものも非常に栄養価が高く、とても優秀な食材なんです。
――具体的には、どんな栄養が含まれているのでしょうか?
有里:数ある栄養素の中でも特に豊富なのは、なんといってもビタミンC! ブロッコリーには、レモンの3倍ものビタミンCが含まれていると言われています。
――レモンといえばビタミンCの代名詞的存在なのに、その3倍はすごいですね!
有里:はい。ビタミンCはコラーゲンの生成を促すほか、アンチエイジングにつながる抗酸化作用や免疫力を高める効果もあり、美肌には欠かせない栄養素。風邪などの予防にも効果的です。
――ビタミンCがたっぷりというだけでも魅力的ですが、他にも栄養が含まれているのですよね?
有里:その通り。ブロッコリーには、他にも食物繊維やカリウムも含まれているため、むくみや便秘の解消など、デトックスにも効果的。それに、植物性のたんぱく質や葉酸なども含まれています。
――まさにパーフェクトな栄養バランス! 今年はブロッコリーに注目が集まるかもしれませんね。
使い方いろいろ!ブロッコリーの食べ方にソースという選択を
――栄養満点でヘルシーなブロッコリーソースのおかげで、ペペロンチーノも罪悪感なく食べられますね。
有里:そうですよね。意外に食べ応えがあって、そのまま蒸したり茹でたりした状態だと、そんなにたくさん食べられないブロッコリーも、こうしてソースにすれば負担なく量を食べられますし、野菜が苦手なかたも、このソースなら食べられるんじゃないかなと思います。
――確かに、そんな感じ。これからはブロッコリーの食べ方にソースという選択肢が欠かせなくなりそうです。
有里:ブロッコリーソースは、パスタ以外にも白身魚のムニエルやポークソテーなどにも相性抜群です。ブロッコリーとコンソメ、少量のお塩、そして、お好みでバターやクリームチーズがあれば簡単に作れるので、一株食べきれないときのアレンジにも最適ですよ!
――なるほど! いいですね。
有里:今回のペペロンチーノも、ソースたっぷりのほうがお好みだったら、パスタの量を半分に、またはブロッコリーソースを2倍にしてもおいしいですし、ブロッコリーが意外にお腹に溜まって満足感もあるので、ダイエットメニューとしてもおすすめです。
――パーフェクトな栄養バランスのブロッコリーをおいしくたくさん食べる方法を知れてうれしいです! 有里さん、今回もステキなレシピをありがとうございました!
有里:こちらこそ! まだまだしばらくの間は寒くて乾燥した季節が続くので、ブロッコリーをまるごととれるペペロンチーノは、先手の美肌&健康対策として“アリ”だと思います!
* * *
ビタミン、ミネラル、たんぱく質、食物繊維など、健やかな体、そして美しい肌を育むために必要な栄養素がバランスよく詰まったブロッコリー。ソースにすることで、量が摂りやすくなるだけでなく、料理をグッとヘルシーにすることもできます。ブロッコリーの美肌、デトックス、免疫アップ効果で、冬を乗り切りましょう!
レシピ考案:市橋有里
いちはし・あり。1977年11月22日、徳島県生まれ。アスリートフードマイスター・料理研究家・ランニングアドバイザー。1999年、世界選手権セビリア大会銀メダル獲得。2000年、シドニーオリンピック日本代表。「マラソン界のシンデレラ」とも呼ばれ、現在はランニングアドバイザーとして女性誌でランニングモデルをするほか、料理イベントをするなど、活躍の場を広げている。
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