ダイエット中なのに、つい食べ過ぎてしまった。そんなことをきっかけにダイエットに挫折することも…。
でも、あきらめるのはまだ早い! その日のうちや翌日に対策することで、リカバリーが可能だという。そこで、専門家がすすめる食べ過ぎ対策や食べ過ぎリセットレシピ、芸能人が実践しているリカバリー方法をまとめて紹介する。
手っ取り早くリカバリーするなら有酸素運動
『根性なしでも10kgヤセたい!』(ワニブックス)の著者でパーソナルトレーナー・石本哲郎さんによると、ポイントを絞って生活すれば3か月で10kgのダイエットが可能なのだとか。そのメソッドの中で、食べ過ぎたときの対策を教えてくれた。
筋トレに加えて、ウォーキングなどの有酸素運動も行うとダイエット効果は増大。1駅分歩いたり、自宅で踏み台昇降をしたりと、ちょっとしたことでも十分な効果を発揮するそう。特にデスクワークの女性は活動量が少なく、筋トレと食事管理だけでは痩せていかないことも多いので、積極的に取り入れて。
また、食べすぎたときの対策としても、有酸素運動をすることは非常に有効! 食べた分、有酸素運動で消費カロリーを増やして調整するのが◎。摂取カロリーを1200kcalに抑えても体重が減らない…というときも、有酸素運動をして消費カロリーを増やせば、体脂肪は確実に減少するそう。
食べ過ぎ対策には乳製品や酢
自らも食事や生活習慣の改善などで92kgから67kgに痩せた、ダイエット外来の副院長・工藤孝文さん。『痩せグセの法則』(枻出版社)などの著書がある工藤さんが教えてくれた、ダイエットを成功させるための食習慣には食べ過ぎた翌日にリカバリーする対策も。
工藤さんによると、48時間あれば、食べ過ぎた分をリセットできるという。
「1つは、ヨーグルト100g、または、牛乳1杯分を食前に摂る。乳製品に含まれるカルシウムが脂質の吸収を抑えるとともに、血糖値の急上昇を抑えます。2つめは、血糖値の上昇を抑える酢酸を含む酢の物やお酢(大さじ1)を食事と一緒に摂取する。酢酸と同じ効果が期待できるクエン酸を含んだ梅干しや柑橘類でもOK。3つめは、糖質や脂質の代謝を上げるビタミンB群(卵、豆類など)を食べる。3つの方法を3食に取り入れて、太るのをセーブしましょう。ただし、いつも食べ過ぎていては効果がありませんよ」(工藤さん)
食べ過ぎた翌日もしっかり食べる
これまで2000人以上のダイエット指導を成功させた“伝説のダイエット・アドバイザー”岸村康代さん。15年間、あらゆるダイエットに取り組んでは失敗とリバウンドを重ねてきた岸村さんは『岸村式ダイエット』を考案。その岸村さんに、食べ過ぎた翌日の対策も解説してもらった。
「実は食べ過ぎた翌日こそ、しっかり食べてほしい」と岸村さん。食べないと体は飢餓状態になり、次の食事を必要以上に吸収してしまうため。糖質やたんぱく質食品の2~3倍を目安に食物繊維のたっぷり含まれた野菜をしっかり食べ、食物繊維の力で脂肪となりうる余分なものを排出しよう。この「食べ合わせワザ」を活用して、即リセットを。
「食べ過ぎたと思ったその場か、それが難しければ翌日、翌々日には、野菜のシャワーを浴びるように食べて速攻リセットして、食べたものが脂肪になる前に手を打ちましょう。夜の飲み会、会食の前に、ランチを前倒しリセットごはんにするのもいいですね。
野菜のシャワーを浴びるような習慣ができると、自然と満腹感を感じたり本来の食欲に戻り、結果的に自然と食べる量が少なくなったりします。そのうえ、排出を助ける栄養素をたっぷりと補えるので、野菜のシャワーを浴びるように食べる日を作ることはとても大切なのです」(岸村さん)
野菜いっぱいの鍋で食べ過ぎリカバリー
管理栄養士の菊池真由子さんは、太りづらいパーティーメニューとともに、それでも食べ過ぎてしまったときの対策を教えてくれた。
「パーティーでは飲んだり食べたり楽しく過ごしましょう。そのあとにリカバリーするかしないかが、デブとヤセの分かれ道になるんです。
リカバリー料理は鍋が正解。野菜たっぷり鍋、魚介のはいった寄せ鍋、ちゃんこ鍋がおすすめ。一方、脂肪の多いもつ鍋、野菜が少なく糖質の多い練り物入りのおでんはNG。しめのご飯や麺類も控えましょう。鍋料理はカロリーが低くお腹いっぱいになりやすいので、“食べすぎた”と思ったら、翌日から3日間は鍋にするのがおすすめ。増えた体重もある程度は減らせるでしょう。
鍋料理続きでは飽きてしまう人は、お刺身や焼き魚などの魚料理とたっぷりの野菜を。合わせて、豆腐や納豆などの大豆製品、もずく酢やわかめスープなどの海藻類など、低脂肪低カロリー料理をとり入れればさらによい」(菊池さん)
代謝ビタミンで食べ過ぎをリセット
「ABC HEALTH LABO(エービーシー ヘルス ラボ)」の栄養士・アヤネさんが回答する【痩せる食べ方Q&A】では、運動しないで痩せ体質になりたいという質問が。食べ過ぎリセットにも役立つ、その対策は糖質や脂質が脂肪として体に蓄積される前に、代謝ビタミンを摂ってエネルギーに変換すること。代謝ビタミンと呼ばれる、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6を多く含む食べ物は以下の通り。
【ビタミンB1】
豚肉、玄米、大豆製品
【ビタミンB2】
乳製品、納豆、ほうれん草、レバー、うなぎ
【ビタミンB6】
乳製品、納豆、葉物野菜(ほうれん草や小松菜など)、レバー、うなぎ、卵
「並べてみると、乳製品や納豆、うなぎ、ほうれん草など、2種類以上のビタミンB群を含む食材があるのがわかりますね。中でもオススメなのは、女性にうれしい鉄分も豊富なレバー。乳製品や大豆製品なども、普段の食事に取り入れやすいと思います」(アヤネさん)
食べ過ぎをリセット!リカバリーレシピ3選
「ABC HEALTH LABO(エービーシー ヘルス ラボ)」が教えてくれた、食べ過ぎをリカバリーしてくれるリセットメニューを3品まとめて紹介する。
便秘改善にも役立つ「大豆のコンソメスープ煮」レシピ
大豆、野菜、きのこなど食物繊維豊富なたくさんの具材をコンソメで煮込んだスープ。1人分あたり、206kcal。
《材料(2人分)》
大豆(水煮)…60g キャベツ(1cmの色紙切り)…30g 玉ねぎ(1cm角)…30g にんじん(1cm色紙切り)…30g かぶ(2cm角)…1/2個 しめじ(小房)…20g ベーコン(1cmの色紙切り)…20g ブロッコリー(小房)…30g 鶏ささみ(そぎ切り)…1/2本 塩…少々 白こしょう…少々
【A】コンソメ…小さじ1 水…200cc
《作り方》
【1】鍋に、【A】、大豆、キャベツ、玉ねぎ、にんじん、かぶ、しめじ、ベーコンを入れて加熱し、ひと煮たちさせる。
【2】アクをとりながら、弱火で10分ほど煮る。
【3】ブロッコリーと鶏ささみを加え、野菜がやわらかくなるまでさらに弱火で5分ほど煮る。
【4】塩と白こしょうで味をととのえる。
糖質の代謝を促す「豚肉とトマトのしょうが炒め」レシピ
豚肉には、糖質の代謝に役立つ「ビタミンB1」が含まれているので、ダイエット中にぴったり。1人分あたり、224kcal。
《材料》(2人分)
豚肩ロース薄切り肉(幅3cm)…150g 片栗粉…小さじ2 白ねぎ(斜め薄切り)…30g トマト(乱切り)…2個 ごま油…小さじ1 醤油…小さじ1 青じそ(せん切り)…2枚
【A】酒…小さじ2 おろししょうが…小さじ2
《下準備》
・豚肉は【A】で下味をつけ、焼く直前に片栗粉をまぶしておく。
《作り方》
【1】フライパンにごま油を熱し、豚肉を加えて炒める。
【2】豚肉の色が変わったら、白ねぎを加えてさっと炒める。
【3】トマトを加えて炒め、全体に火が通ったら、醤油をまわしかける。
【4】器に盛り付けて、青じそを飾る。
免疫力アップに役立つ「うなぎの混ぜごはん」レシピ
「脂質」の代謝に役立つ「ビタミンB2」と、「たんぱく質」のエネルギー変換を促す「ビタミンB6」を含むうなぎは、ダイエットにうれしい食材。さらに、玄米には「糖質」の代謝に含まれる「ビタミンB1」が含まれているので、効率よく三大栄養素の代謝を促すことができる。1人分あたり、268kcal。
《材料》(2人分)
うなぎ(蒲焼き)…80g にんじん…25g 枝豆…80g 油揚げ…1/2枚 白ねぎ…15g 青じそ(せん切り)…6枚 塩…少々
【A】米…70cc 発芽玄米…70cc 水…140cc
【B】市販のうなぎのたれ…5cc 醤油…小さじ1 塩…少々
《下準備》
・米と発芽玄米は洗米して、30分ほど吸水させ、水気を切っておく。
・油揚げは、熱湯をまわしかけ、油抜きをする。縦半分に切り、幅5mmに切っておく。
・うなぎは、幅2cmの短冊切りにし、耐熱容器に入れてラップをふんわりとかけ、電子レンジ(500W)で1分ほど加熱しておく。
・にんじんは、皮をむき、せん切りにし、耐熱容器に入れてラップをふんわりとかけ、電子レンジ(500W)で50秒ほど加熱しておく。
・枝豆は、塩でこすり洗いし、耐熱性容器に入れてラップをふんわりとかけ、電子レンジ(500W)で2分30秒ほど加熱する。粗熱がとれたら、さやから取り出しておく。
・白ねぎはせん切りにし、水にさらし水気を切っておく。
《作り方》
【1】鍋に【A】、【B】、油揚げを入れて、沸騰後、フタをして弱火で10分ほど炊く。
【2】火を止め、うなぎ、にんじん、枝豆、白ねぎ、青じそ(4枚)を加えて、10分ほど蒸らす。
【3】ごはんを切り混ぜて、器に盛り付けて、青じそ(2枚)を飾る。
→免疫力アップに役立つ「うなぎの混ぜごはん」についてもっと見る
美のプロが実践する食べ過ぎ対策まとめ
美痩せ習慣についてインタビューで答えてくれた、芸能人やインストラクターの食べ過ぎリカバリー方法もピックアップ。美しさを体現している彼女たちが実践する方法も試してみて。
食べ過ぎた翌日はスープクレンズでリカバリー
フリーアナウンサーで女優としても活躍する平井理央さん。産後太りから元の体重に戻すべく一念発起して、スープで1日3食を過ごす「スープクレンズ」に挑戦したそう。その結果、なかなか戻らなかったという体重を2kg落とすことができたという。
「食べ過ぎてしまった次の日にリカバリーとして取り入れたり、大事な仕事の前夜はこれに置き換えたりするのもいいな、と思っています」(平井さん)
バランスよく3食食べるのが食べ過ぎ対策
ヨガインストラクターの資格を持つモデルの野沢和香さんは、大好きな炭水化物抜きの食事は考えられないと語る。
「食事でストレスを溜めたくないので、好きなものを食べて、その分動く。食べ過ぎてしまったと思ったときには、翌朝の食事をスムージーにするとか、3食バランスよく食べるとか、リカバリーをすることもあります」(野沢さん)
インターバルトレーニングで脂肪燃焼
フィットネスクラブ「メガロス」でインストラクターを務める兼平可南子さんも、スリムな体をキープする必要がある職業。もともと動くことが好きだという彼女は、帰り道にインターバルトレーニングをすることもあるそう。
「人通りが少ない道を選んで、電柱1本分ダッシュ、1本分歩いて休憩の繰り返しです。インターバルトレーニングは時間短縮で脂肪を燃焼する効果があるのでダイエットにもいいですし、身体機能の向上にもなるので、甘いものを食べた日などのリカバリーとして取り入れています」(兼平さん)
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