今治タオルの使い心地がほっとするマスクハンカチ『オーガニックCU+ マスクハンカチ』が評判だ。人気の秘訣はさらっとした肌触りと、もともとは医療用タオルとして開発されたという抗菌性の高い素材にある。その開発物語に迫った。
抗菌・防臭効果のある医療用タオルとして開発
『オーガニックCU+ マスクハンカチ』を販売するIKEUCHI ORGANICは愛媛県今治市のタオルメーカーだ。最大限の安全と最小限の環境負荷で作られるタオルは、国内外で高い評価を受けている。
『オーガニックCU+ マスクハンカチ』の素材は、もともと医療用として開発されたタオルだという。そもそもの始まりは2013年。銅の抗菌性に注目し、コデラカプロン社の特許技術を元にタオル地の横糸に抗菌・防臭効果のある銅の繊維を織り込んだ糸「Curefine(R)」を使い、タオルを作ったことが始まりだった。銅というだけあって、当初はごわつきを感じたり、硬い感触もあったが、現在まで7年の月日を経る中で織り方の工夫を絶やさず続け、抗菌・防臭効果はそのままにコットンの優しい肌触りとナチュラルな使用感を実現することに成功していた。
その後、アオレイル社から、IKEUCHI ORGANICの生地を使用した銅繊維入りのインナーマスクが発売され、花粉症に悩むユーザーから支持を得ることになる。そして、新型コロナウイルス感染拡大の影響でマスク不足が叫ばれた2020年2月。同社では、タオルハンカチを使い、マスクを自作する方法を紹介していたが、マスクとして使うのに適した形にするため、タオルを長方形にし、マスクひもをつけて販売しようと考えた。難航したのはマスクひもになるゴムひもの確保。現在マスクで使われているゴムひもは海外で製造されているものがほとんどだが、コロナ禍の折、安定供給が望めない。なんとか探したところ、北陸で国内産のゴムひもを確保することができた。
◆マスクハンカチの使い方
マスクハンカチの使い方は簡単だ。付属のゴムひもを半分に切り、輪っかを作ったらタオルの両サイドに通し、顔のサイズに合わせて内側に折りたたむ。形を整えたら通常のマスクのようにそのまま口に当て耳にひもをかけるだけだ。
今治タオルの肌触りが気持ちいい
不織布のマスクはごわつきや息苦しさを感じることがあるが 、このマスクハンカチのつけ心地はサラサラしていて気持ちがいい。タオル素材のため、水分の吸収性がよく、口のまわりに湿気がこもることもない。顔の汗も吸い取ってくれるので夏場は重宝しそうだ。もちろんタオルとしても使うことができる。
◆100回、200回洗って使える
Webサイトで販売が始まると、追加生産のたびに品切れになる人気ぶり。一度に2枚まで購入できるが、ファンからは「1枚の購入にとどめて、必要な人が購入できるよう協力し合おう」という声が上がっているというから驚く。
今回、取材に答えてくれた代表の池内計司さんは、「銅繊維の抗菌効果は使用頻度や洗濯回数に関係がなく、あまり劣化することがないため、100回、200回と洗って使えますが、マスクではなくタオルとして安心して使ってもらえる日が早く来てほしいです」と話してくれた。
【データ】
オーガニックコットン95.1%、抗菌作用のある銅繊維4.9%を使用。縦10.5× 横33㎝。1200円。IKEUCHI ORGANIC 電話:03-6427-7870
※特許及び商標ブランド:Curefine(R)は、殺菌性銅素材特許技術取得の銅糸・銅撚糸を使用した銅繊維・織物・綿織物・編み物等の商標です。
※女性セブン2020年7月9日号
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