将来介護される場合に、または温泉やプールなどでも気にすることなく過ごすために、いま、VIO脱毛を受ける中高年が増えている。気になる医療脱毛の基礎知識や最新情報を徹底解説!
被介護目的での介護脱毛が急増中
近年、中高年の脱毛ニーズが高まっている。中でも注目されているのが、VIOラインと呼ばれるアンダーヘアの脱毛。将来、介護される立場になったときに備えて、デリケートゾーンを清潔に保つほか、介護者への配慮の意味もある。そのため「介護脱毛」「終活脱毛」とも呼ばれる。
介護脱毛を謳い始めたリゼクリニックの医師・大地まさ代さんによれば、「介護脱毛が知られ始めた2017?年頃から中高年の来院者数が増加。今年はコロナ禍で来院を制限した中でも、契約者は前年の1.62倍(リゼクリニックの場合)に」
脱毛は若い女性のものだと思われがちだが、レジーナクリニックの医師・木村真聡さんも「近年、娘さんから評判を聞いて来院する母親世代も増えています」と話す。知っておきたい、イマドキVIO脱毛を紹介します。
アンダーヘアのある「VIOライン」とは?
◆Vライン
ビキニライン。デリケートゾーンの上から脚の付け根あたりまで。
◆Iライン
陰部(女性器)の両サイド。毛が多いとムレやすくなる。
◆Oライン
粘膜を除いた、肛門の周辺を指す。特に自己処理が難しい場所。
※Vラインは、クリニックによって見解が異なることもある。
医療脱毛がおすすめ他、大人のVIO脱毛基礎知識6
脱毛の素朴な疑問から、中高年ならではの注意点まで、押さえておきたいポイントを解説。
【1】医師のもとで施術を行う「医療脱毛」を選ぶべし
プロの手による脱毛は、主にクリニックでの「医療脱毛」と、「エステ脱毛」がある。「エステの光脱毛器は出力が弱く、効果は一時的。医療脱毛は医療用レーザーを使うので、早くて確実です。また、VIOラインはデリケートなので、万一の肌トラブルなどの際も、医療脱毛だと安心です」(大地さん)。
◆医療脱毛←VIOはこちらがおすすめ
・医療用レーザーを使用
・短時間、短期間
・医師のもと、看護師が施術
◆エステティック脱毛
・主に光脱毛器を使用
・脱毛ではなく除毛
・エステティシャンが施術
【2】毛があるデメリットは「ニオイ」や「雑菌」
「VIOラインは他の部位に比べ雑菌が繁殖しやすく、ニオイが発生することも。脱毛して通気性を高めることで、ニオイの軽減が期待できます」(大地さん)。「尿もれやおりものによるニオイも軽減できます」(木村さん)。
【3】年齢を重ねてもアンダーヘアは案外残る
高齢になれば毛の悩みはなくなるのかというと…。「中高年になると女性ホルモンの減少などから、一般的にアンダーヘアは薄くなる傾向にありますが、完全になくなるのはレアケースです」(大地さん)。
【4】機器の進化により難しかった脱毛も可能に!
「医療脱毛で多く使用するのは、毛母細胞や毛乳頭まで届く『熱破壊式』脱毛器。近年、毛の発育に関わるバルジ領域を破壊する『蓄熱式』脱毛器も登場し、従来は難しかった産毛や、スキンカラーが濃いかたの脱毛も可能になりました」(木村さん)。
【5】アンダーヘアが白髪になる前がベスト!
医療脱毛で一般的に広く使われるのが、黒色に反応する医療用レーザー。「これは白い毛には反応しないので、白髪になると脱毛効果は得られません」(大地さん)。迷っているうちに白髪に…とならないように、検討は早めにしたい。
【6】皮膚のアフターケアができるところが安心
「年齢を重ねた肌は、ダメージを受けやすいもの。最小限にリスクを抑えるために、適切な出力でレーザー照射する医療脱毛の選択が得策。万が一、毛穴の炎症などのトラブルがあったときは、医師が対応します」(木村さん)
毛には、成長期→退行期→休止期を繰り返す「毛周期」がある。毛が生えそろっている成長期に、毛を生み出す毛母細胞にレーザーを照射しないと効果が得られない。そのため、施術は間をあけて数回行う必要がある。