年齢とともに衰えやすい背中側の筋肉は代謝や見た目にも大きく関わってくるので、意識的に鍛える必要がある。そのためには、筋トレなどをしなくても正しい姿勢で歩くだけで若々しく引き締まった体になれるのだとか。
背中側の筋肉を目覚めさせ、正しく筋肉を使って歩くメソッドで、40代後半から15kgの減量に成功した山﨑美歩呼さん。彼女の著書『10歳若返る 骨盤腸整ウォーキング』(世界文化社)では、悪姿勢を改善し、背中側の筋肉を使って歩くことで、激しい運動をしなくてもきれいに痩せられる理由が紹介されている。
さらに、筋肉をほぐすことで「骨盤腸整ウォーキング」の効果をアップできるエクササイズを掲載。そこで、ウォーキング前のウォーミングアップにもなる6つの「家中でのしっかりエクササイズ」の中から、美脚になる「リターンウォーク」と、首こり、肩こり解消と二の腕痩せ効果が期待できる「肘鉄エクササイズ」をピックアップして紹介する。全身が映る鏡を見て姿勢をチェックしながら行うと、左右さなどを確認でき、より効果的に鍛えることができる。
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お尻を使って歩く練習「リターンウォーク」
ウォーキングはだらだらと長い距離を歩くよりも、短い距離でも背中側の筋肉を使って歩くことが大事。足だけでなくお尻も使うのがポイント。そのためにまずは、お尻を意識して一歩に集中することから始めて。「リターンウォーク」はお尻の筋肉を使って、その場で片足に体重を乗せたり戻したりする練習。
この動きができれば、あとは繰り返すだけで、自然に正しい歩き方ができるように。一歩一歩しっかり歩けるようになると、お尻はもちろん、足裏などいろいろな筋肉をまんべんなく使うことになるので、普通に歩くだけで美脚に。下半身の筋肉が鍛えられると上半身が揺れにくくなり、体幹の筋肉も備わる。
【1】左足のかかとから着地
左足はつま先を上げ、かかとから着地する。
【2】右足の付け根で押し出す
全体重を左足に乗せ、右足の親指の付け根で押し出す。このとき、前足の足裏全体を床につける。
【3】右足のつま先をあげて5秒キープ
右足の膝を曲げてつま先を浮かせ5秒静止し、元の位置に戻る。右足も同様に行う。左右交互に15セット行う。
【Point】
足裏全体をしっかり床に着けると、体重が足全体に乗るので、骨盤がまっすぐに立ち、よい姿勢になる。
肩甲骨と肩関節の連動をよくする「肘鉄エクササイズ」
このエクササイズは、脇を締めて肘を突き上げたり、肘を思いきり後ろに振ることで、肩甲骨がやや斜め前に傾いたり後ろに傾いたり、日常生活ではなかなかできない動きができる。
肩甲骨を多方面に動かすと肩関節も動きやすくなり、首から肩の深層部に伸びる肩甲挙筋(けんこうきょきん)にも刺激が加わる。この筋肉が硬くなると、首こりや肩こりの原因に。「肘鉄エクササイズ」は、首や肩周りの筋肉がほぐれて血流がよくなり、気分がスッキリ。肘を突き上げると、二の腕がほっそりするというおまけも。
【1】脇を締めて、肘を後ろに引く
足は肩幅に開く。脇をキュッと締めて、手は軽く握って上向きにし、肘を後ろに引く。
【2】肘を突き上げる
肘をグーッと突き上げる。肘は開かないようにして、できるだけ耳の横でキープする。
【3】脇に沿って思い切り肘を後ろに振る
肘を下ろし、脇に沿って思い切り肘を後ろに振ったら、【2】に戻す。【2】と【3】を15セット行う。
教えてくれた人:山﨑美歩呼さん
スポーツインストラクターや骨盤、小顔矯正のセラピストとして活動し、筋肉や骨盤など理学療法の観点から体の動きを研究。2015年、骨盤と腸の関係に着目した独自のウォーキングプログラム「骨盤腸整ウォーキング」を提唱。地元・福岡と東京、下関で、ウォーキングレッスンおよびインストラクター養成を行う。年間延べ7000人にレクチャーし、イベントへの登壇やテレビ出演、全国各地での講話など広く活動している。一般社団法人 日本姿勢改善ウォーキング協会
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