バツイチ独身のライター・オバ記者(63歳)が、趣味から仕事、食べ物、健康、美容のことまで”アラ還”で感じたリアルな日常を綴る人気連載。

222回目となる今回のテーマは、「痩せられない私」と「捨てられない私」について。
* * *
医師の診察から逃げようとして…

「コロナ太リです」
「なかなか運動する時間がとれなくて」
「ちょっとだけやせたんだけどなぁ」
不整脈のある私は、2か月に一度、かかりつけ医に血液サラサラの薬を処方してもらいにいく。そのたびに「心臓の負担をかけないためにもやせてください」と言われる。言うだけあって、イケメンT医師は、白衣を着ていてもわかるほどシュッとしているのよね。
そして、「太ったことないからダイエットの大変さはわかんないんだけどね~」と、小憎らしいことを!
そんなやり取りも楽しくてT医院に通っていたんだけど、先日はどうしたことか、足が向かない。最近、体重がぜんぜん減らないどころか、またちょっと太ったりして、その言い訳も尽きちゃった。それで、病院の受付で薬だけ処方していただき、診察から逃げようとしたんだけど。どうにか思いとどまったと言ったら、イケメンT医師はさもおかしそうに「あははは」と笑ってくれたのよ。医師の笑い声って何よりの薬だ。
その笑い声に押されるように、最近、よく歩いているの。スマホの地図アプリを見ると、家から日本橋三越まで徒歩27分と出ている。それを目標に、出来れば1分でも平均タイムを切ろうと、必死に歩くのよ。
エレベーターでせっせとスクワット

さらにバイト先の議員会館のエレベータでひとりの時間は「いっち、にー、いっち、にー」とスクワット。鏡がついているから、自分の姿勢を確かめながらできるの。気を付けていないと、すぐに背中が丸くなるからね。
地下鉄から地上にあがる階段だってのぼっちゃう。コツはちょっと足を開いて、右、左、右、左と、左右に体重移動するとのぼりやすいよ。
階段といえば思い出すのが、姑のこと。私が24歳で結婚したとき、姑は63歳って、ちょうど今の私の年だったのよね。彼女が駅の階段の登り方が独特で、大きく斜めに登るの。で、端っこまできたら、反対側に向かって斜め上に向かう。こんな登り方をしている人は見たことがない。「脚が楽なのよ」と言っていて、あるとき、試しにやってみたら、なるほど楽。
あんまり体が丈夫な人じゃなく、離婚して私が家を出てから6年後に亡くなったと聞いた。
「捨てる」決断ができずに家のあちこちにモノが

その姑より8歳年下のわが母親(92歳)は このところ目まぐるしく入退院を繰り返している。それでしょっちゅう茨城の実家に帰っているんだけど、血のつながりって怖いねぇ。押し入れや、タンスを開けると、なんか、もう私の未来が見えるようで、がく然とするのよの。
「なんでこんなの、取っておくのよ」と、弟の妻(52歳)は呆れるけど、母親はボロボロの下着や、絶対に着そうもない古いセーターを取っておいたのは積極的にではない。
「捨てる」という決断がつかないまま、目につかないように押し入れに突っ込んでいる。その決断のつかなさが、家のあちこちに積みあがって…って、これ、東京の私のアパートじゃん。で、とりあえずサンダルを捨ててみた。
ベージュのサンダルはけっこうな値段を出して、底を直したばかりだけど、そんなことを言っているから、捨てられないんだよね。きっともう、はかないとおもったら、目の前から消えてもらう。いったん消えたら2度と思い出さないんだから。
白いポリ製のサンダルなんか、いつ、どんな用途で買ったのかも思い出せないのに、何かに使えるかもってけち臭い考えがよぎって捨てられなかったけど、捨てる。
海外をひとりでふらついたり、思い立って引っ越しをしたりする私を、友だちは「思い切ったことをするね」と言うけど、なぜ物が捨てられない? 今、持っているものを半分にしても、ちっとも困らないどころが、どれだけ快適な暮らしになるか。
で、私は実行することにした。毎週、何かしら処分することを! 昭和ヒトケタ生まれの母親と同じ性分を、いつまでも引きづりたくないもの。
オバ記者(野原広子)
1957年生まれ、茨城県出身。『女性セブン』での体当たり取材が人気のライター。同誌で、さまざまなダイエット企画にチャレンジしたほか、富士登山、AKB48なりきりや、『キングオブコント』に出場したことも。バラエティー番組『人生が変わる1分間の深イイ話』(日本テレビ系)に出演したこともある。一昨年、7か月で11kgの減量を達成。
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