腰が痛くなりやすい、胃下垂あるいは内臓下垂である、椅子に浅く座って背もたれに寄りかかっている――。このどれかに当てはまる人は、太りやすく痩せにくいデブ姿勢かもしれない。
ぽっこりお腹の解消には”やせ筋”を鍛える
『やせ筋トレ 姿勢リセット』の著者で、筋トレや姿勢改善に関する独自のメソッドをSNSで発信している、とがわ愛さんがこう話す。
「上記のいずれかに当てはまる人は、普段腹筋を使っていない可能性が高い。普段、何気なく立っているとき、お腹がだらんと前に突き出ている反り腰のかたも、腹筋を使っていないはず。そうなると、背骨に大きな負担がかかり腰痛を招きやすくなるだけでなく、内臓を支えきれず、内臓が下がって下腹部がぽっこりしてしまいがちです。今すぐ、そんなデブ姿勢から卒業しましょう」(とがわさん・以下同)
とがわさんが鍛えることを推奨するのが、お腹の奥にある腹横筋という腹筋。いわゆる、やせ筋だ。ここを意識的に使うようにすれば、下腹部が引き締まり、背骨をしっかり支えられ、腰への負担も軽減するという。そこで、同書の中から、下腹部がすっきり痩せるためのエクササイズを紹介しよう。
◆ぽっこりお腹を改善するエクササイズのやり方
「このエクササイズは、呼吸を使って、お腹のインナーマッスルである腹横筋だけでなく、腹直筋も使います」と、とがわさん。腹筋が弱い人はぜひ試してみよう。
【1】 仰向けに寝て、脚を宙に浮かせて両手を肋骨の上に置く。膝と膝は、こぶし1個分開ける。おへそを床に近づけるようにお腹に力を入れ、腰を反らさないようにする。
【2】 口からゆっくり息を吐きながら、3秒かけて右脚を伸ばしていく。伸ばした脚は床につけず、お腹の力で支えること。息を吐くときに、肋骨に手を置くと、肋骨が締まっていくのを感じられるはずだ。
【3】 最も伸びたところで息を止めて、2秒キープ。
【4】 おへその位置を保ったまま、鼻から息を吸いながら、2秒かけて、右脚を元の位置に戻す。
【5】 息を吐きながら、今度は左脚を伸ばしていく。最も伸びた状態で息を止めて、2秒キープしたら、①の姿勢に戻す。脚は完全に下ろさず、お腹で支えられる範囲にする。
【6】 【1】~【5】を左右合計で10回行う。1分間休憩して、10回×3セット行う。
常に意識してほしいのは、おへそを床に押し付けるイメージで床と腰の後ろの隙間をなくすこと。つまり、腹筋を使ってお腹を凹ませている状態を保つことだ。
「これは腹筋に自信がある私でもちょっとつらいエクササイズですが、続けられれば、お腹が徐々にペタンコになっていくのを実感できるようになるでしょう」
腹筋が弱い人ほど、このエクササイズを続けることでお腹周りに変化を感じるはずだ。
同書には、息切れしやすい人向け、ペタペタ歩きの人向けなど、タイプ別におすすめストレッチが紹介されている。いずれも分かりやすいイラストで解説されているため、初心者でもトライしやすい。
教えてくれたのは:とがわ愛さん
フィットネスライター。自身も筋トレによって5か月で10kgの減量に成功。機能解剖学・運動生理学が大好きで、女性のためのダイエット・筋トレ・姿勢改善に関する独自のメソッドをイラスト付きで紹介したtwitterやinstagramが人気。『やせ筋トレ』はシリーズ50万部突破。
Twitter@togawa_ai
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