冬の食卓に欠かせないおでんは、低カロリー、高たんぱくで健康にもうれしい料理。下処理が面倒で時間がかかる、「おかずとしてはボリューム不足」、「野菜が摂れない」といった、さまざまな不満も7つのポイントでズバッと解決!
“おでんの悩みを解決する七か条”を教えちゃいます。手間がかからず、栄養価も高くてボリューミー、もっとおいしいおでんを召し上がれ。
強火で煮ると風味がとぶのでコトコトと
「おでんは定番具材のほかに肉や野菜を加えると旨みたっぷりに仕上がります」と、料理研究家のみないきぬこさん。手羽先は焼き付けるひと手間で香ばしい風味が加わるという。
「強火で煮ると具材の風味がとんでしまう上、つゆが濁るので厳禁。練り物は味が抜けてしまうので後から加え、煮込み時間は10分程度に。おでんのつゆはお吸い物や煮物など和の料理に活用できるので、作っておくと便利ですよ」(みないさん・以下同)
さらに、おでんを作るうえで多くの人がどんな悩みを抱えているのかを知るために、読者アンケートを実施した。
Q.おでんを作るときの悩みは?
※『女性セブン』読者アンケート、1029人が回答。(複数回答可・2020年10月31日~11月4日実施)
【1位】「具がいつも同じになる」396人
解決法→肉や野菜を入れて脱マンネリ!
【2位】「作るのに時間がかかる」322人
解決法→簡単な下処理で時短が叶う!
【3位】「多く作り過ぎて余ってしまう」298人
解決法→リメイクレシピで飽きずに完食!
次からは、“おでんの悩みを解決する七か条”を一気に紹介します。
一、肉や野菜の変わり種で味に変化を
「だしが出る手羽先や食感も楽しい芽キャベツは変わり種に最適。旨みが濃縮された練り物は、さつま揚げやごぼう巻きを中心に2種類以上入れると深い味わいに」
《材料》(3~4人分)
大根…1/2本 茹で卵…3~4個 こんにゃく(あく抜きしたもの)…大1枚 練り物(さつま揚げを含む2~3種)…計6~8個 手羽先…6~8本 芽キャベツ…200g 辛子…適量 A[だし汁(昆布とかつおの合わせだし)…3カップ 塩…小さじ1/2 しょうゆ…大さじ1 みりん…大さじ1/2]
二、大根の皮は厚めに剥くと味が染みやすくなる
大根は4cm厚さに切り、厚めに皮を剥く。
「皮の内側の薄い線より厚く剥きます。ここは筋っぽく硬いので、除かないと中まで味が染みにくいんです。剥いた皮は、きんぴらなどに使うとおいしいですよ」
三、大根は下茹での代わりにレンチンで時短!
下ごしらえで煮込み時間が短縮され、おいしさもアップ。耐熱容器に大根と半分が浸かるくらいの水を入れ、電子レンジ(600w)で12分加熱。
こんにゃくは切り込みを入れて三角に切る。手羽先は皮に切り込みを入れ、塩少量(分量外)を揉み込み両面を焼き付ける。「大根は色が透き通るくらいでOKです」。
四、具材を先に入れ、つゆは後から注ぎ作り過ぎを防止
鍋に大根、こんにゃく、茹で卵、手羽先を入れ、全体が浸かるくらいAのおでんつゆを注ぐ。「先に鍋につゆを作ってしまうと、『すべてが浸かるくらいまで』と、つい具材を多く入れることに。作り過ぎの原因になるので、具材を先に鍋に入れ、つゆを加えます」。
五、一度冷ますと煮崩れせず味が染みる
中火で20分ほど煮たら練り物を加えてさらに5分煮る。芽キャベツを加え、好みの硬さになるまで4~5分煮たら、粗熱がとれるまで放置。「冷ますことで、煮崩れすることなく芯まで味が染み込みます」。
六、水菜、もやしを追加して野菜不足を解消
気になる野菜不足は、“追い野菜”で解消。味変にもなる。「水菜やもやしなど火が通りやすい葉物野菜、切る必要のないミニトマトが手軽でおすすめです」。
七、シメのカレーうどんで満足感アップ
「バターを追加すると洋風に変化し、飽きずに食べられます。おでんの残った具材を好みで加えても◎」
《材料》(2人分)
おでんつゆ…2 1/2カップ(足りなければだし汁か水を加える) 冷凍うどん…2玉 長ねぎ…1/2本 しめじ…1/2パック 牛乳…1/4カップ 片栗粉…大さじ1 しょうゆ・七味唐辛子…各適量 A[カレー粉…大さじ1 にんにくすりおろし…少量 バター…20g]
《作り方》
【1】長ねぎは斜め切りにする。しめじは石づきを除いてほぐす。
【2】耐熱容器にAを入れてラップをし、電子レンジで30~40秒ほど加熱して混ぜる。
【3】つゆが入った鍋を中火で加熱して【1】を加える。2~3分ほど煮て【2】、牛乳を加える。
【4】【3】に解凍したうどんを加え、ふつふつしてきたら水大さじ1(分量外)で溶いた片栗粉を回し入れる。とろみがついたら、しょうゆで味を調える。
【5】好みで七味唐辛子を振る。
教えてくれた人:料理研究家・みないきぬこさん
雑誌、テレビなどで活躍し女子栄養大学非常勤講師も務める。著書に『かんたん仕込みで 帰ったらすぐごはん』(エイ出版社)など。
撮影/キッチンミノル
※女性セブン2021年1月1日号
https://josei7.com/
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