なかなか重い腰が上がらない、自宅の片付け。でも、「片付け上手になると資産が増える」と聞けば、モチベーションが上がってきませんか?
『片付けは減らすが9割』(ぱる出版)の著書があり、“ゆるミニマリスト”として人気のブロガー・阪口ゆうこさんが、「片付けと資産UPの関係性」について、こう教えてくれました。
貯蓄も片付けも「IN」と「OUT」のバランスが命
「世の中には、『モノが多い=貧乏になりがち』、『モノが少ない=裕福な傾向にある』という考えもありますね。モノをたくさん買うと出費がかさみ、部屋がモノであふれるとモノが迷子になり余計にモノを買う。そしてさらにお金が飛んでいく…という悪循環になるケースがありますから。
ただ、私の考えでは、『片付け上手になると資産が増える』という視点では、あながち間違っているとも言えません。というのは、貯蓄はIN(収入)とOUT(支出)のバランスが重要だという点で、片付けと似ているからです」(阪口さん・以下同)
◆片付けられるようになると、お金の収支の管理も上手に
阪口さんは、片付けと貯蓄は「減らす」、「配置する」、「継続する」という段階を踏んでいくプロセスも同じだと考えます。
「まず、今の状況(収支)を把握して、不要なもの(支出)を排除する。必要なものを厳選したら、片付けの場合は、出し戻しがしやすくてそれを使う場所に配置する。そして、整った状態をキープする。お金の場合、必要なモノだけに使う。お金の使い方もそのように意識し、習慣化することを考えると、プロセスはよく似ていますよね?」
また、片付けられるようになると、得てしてモノの管理も上手になっていきます。管理能力がつくと、収支の管理も上手になり、お金が貯まる――という好循環が生まれると阪口さんは言います。
お金が貯まるスーパーでの買い物術
実際、阪口さんは、片付けられるようになってから、少しずつ貯金ができるようになったと話します。必要なものを厳選し、同時に不要なものを買わなくなり、支出が減ったからです。さらに掘り下げて聞いてみると、こんな工夫が見えてきました。
◆買い物に行く日を週半分以下にして、買う量を管理
「定期的な買い物の回数を『週に〇回』と週の半分以下に決めて、その日以外はお金を1円も使わない『無買デー』にしました。それまではコンビニやスーパーなどで毎日のように何かを買うのが当たり前。
しかも、スーパーに行くと、ネギと卵だけ買いに来たはずが、SNSやテレビCMで話題のお菓子などを『ついで買い』してしまい、300円程度で済むはずだったのが、その5倍を支払っていたことも。ところが、週の半分はお金を使わないようになると、不思議とお金が貯まります。いかに無駄遣いしていたか、痛感しました(笑い)」
その無駄遣いの中には、安モノ買いやストック買いも含まれていたそうです。
「以前は『安いから』『足りなくなったら困るから』と必要以上にモノを買っては、残したり食べすぎたり、果ては余らせたりしていました。また、ストックしていると、『まだストックがあるから』と、どんどん消費していたように思います。
今では、次の買い物までに使うもの、必要なものだけ買い、大事に使うようになりました。その結果、支出がだいぶ減りました」