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気になるシミやイボを撃退! 最新レーザー治療とその金額

年齢とともに増えるシミや毛穴などの肌の悩み。美容医療に興味はあるけれど、なんとなくハードルが高いと思っていませんか?

水色のゴム手袋をつけた手でハートを作っている
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そこで、医学博士で銀座ケイスキンクリニック院長の慶田朋子先生に、初心者にわかりやすく美容医療を解説してもらいました。悩みを解決するための、具体的な治療法や金額も紹介します。

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シミの悩みにはレーザー治療!どんな種類がある?

美容皮膚科に治療に来る患者さまの中でも、シミに悩んでいる人は一番多いかもしれません。化粧で隠しきれない、毎日コンシーラーをたくさん使ってメイクをするのが時間の無駄…というかたには、レーザー治療をおすすめしています。

特にシミ治療におすすめなのはシミ治療の最高峰「ピコセカンドレーザー照射」。顔全体をトーンアップさせるピコトーニング照射、全体を強力に美白にしハリも高めるピコフラクショナル照射、かさぶたにして取るピコスポット照射と3種類の照射法があり、当院の場合、波長も3種類あるので、症状に合わせて最適な設定にカスタマイズできます。

当院ではピコレーザーの中でも最強と評判のシネロンキャンデラ社『ピコウェイ』を採用しています。

レーザー治療
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シミのレーザー治療の仕組み

「ピコセカンドレーザー」はピコ秒(=1兆分の1秒)単位で光が出て、熱ではなく衝撃波の物理的な力でメラニンをパウダー状に粉砕するようなイメージの治療法です。

照射をすると、衝撃波でシミの色素が粉々になります。それらは掃除役の細胞に食べられて、代謝されるため、シミ、そばかす、肝斑、あざ、炎症後色素沈着、アトピー性皮膚炎のダーティネックなどさまざまな色素病変がきれいになります。一度の施術による効果がとても高く、持続期間も長いことが人気の理由です。

厚みのあるシミもかさぶたにして取れますし、COレーザーと組み合わせると老人性イボとシミの混ざった老化肌が一気に若返ります。メラニンが真皮内に深く存在しているあざやアトピー性皮膚炎のダーティスキンの治療にも使えます。衝撃波で治療するので、熱による炎症後色素沈着がごく軽く、ダウンタイムが短いことも喜ばれます。全体をトーンアップしつつ、はっきりとしたシミはスポット照射でなくせるので、その効果に感動されます。施術後は、肌のお手入れもかなりラクになりますよ。

シミのレーザー治療にかかる費用は?

クリニックによって金額は変わりますが、当院の場合は顔全体のピコトーニングがイオン導入込みで初回トライアル3万6000円、スポット照射はオプションになりますが直径2mmの場合、1ショット500円です。

シミ照射を試して効果を実感し、続ける人も

重ね打ちをするので、あずき大のシミでも20ショットほどは打ちますね。一度試してみて、効果実感があれば残りのシミ全部を照射するかたもいますし、気になる濃いシミがなくなったことで満足して、治療を終わらせるかたもいます。

目立つイボも美容医療で取れる!

脂漏性角化症と呼ばれる凸凹の目立つ老人性のイボができてしまって、メイクで隠しきれないという患者さんもいらっしゃいます。そんなお悩みも解決できますよ。

レーザーメスで解決するイボの治療法

老人性のイボは脂漏性角化症が正式名称で、ジャンルとしては表皮内腫瘍、つまり表皮の中にできた良性腫瘍です。老け見えの原因ですが、CO2レーザーというレーザーメスによる小手術で簡単に取ることができます。レーザーメスで、爪で少し引っかくくらいの血が出ない程度に浅く削るので、2~3mmのものなら施術後に軟膏をつけるだけで5日程度できれいになります。手術直後の傷も少し赤いくらいであまり目立ちません。

3~4mmよりも大きいものだと、施術後は肌色の目立たないテープを貼ります。5日~1週間程度で傷がふさがって、その後はすりむき傷が治るときのように、赤黒さが残ります。施術後、3か月~長くても半年程度で肌色になじみますね。日本人の肌は傷が黒ずみやすいので、美白剤を塗っていただければ、アフターケアも万全です。

レーザーメスのイボ治療にかかる費用は?

老人性のイボは基本的に一度で取れます。気をつけていただきたいことは、一度取ってしまえば同じ部位での再発はまれですが、若いころに浴びた紫外線の影響で全身に光老化が生じているので、別の部位にまたイボが出てくることは止められません。出てきてからCOレーザーで除去しましょう。

肌荒れをクリニックで治療するイメージイラスト
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イボの数がたくさんある場合は、例えば今日は顔の右半分、次回は左半分、さらに首、デコルテ…と部位に分けて施術します。時間はかかりますが、一巡すれば若返り効果は絶大です。急速に元の数ほどに増えることはないので、年に一度、新しくできたイボを取るだけで楽になるでしょう。まとめて手術を受けて頂ければ、2㎜以下のものは1000円程度、6mm以下のもので1個あたり2000円程度で除去できます。

イボ治療は保険診療機関でもOK?

保険診療機関の場合、老人性のイボは液体窒素による冷凍凝固法を行います。簡単に言うと凍らせて取るのですが、1回では取れない上に冷凍やけど後の黒ずみが残ってしまうんです。この黒ずみを取るのはとても難しいので、美肌を目指すのであれば、自由診療になってしまいますがCO2レーザー手術をおすすめします。

教えてくれたのは:皮膚科医・慶田朋子さん

慶田朋子さん
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銀座ケイスキンクリニック院長。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医で医学博士。東京女子医科大学医学部医学科卒業。同大にて皮膚科助手、美容クリニック勤務などを経て、銀座ケイスキンクリニックを開設。メスを使わないエイジングケアをモットーに医療機器や注射によるナチュラルな若返りに定評あり。食と美容、健康など幅広い知識を持ち、現在は雑誌やテレビでも活躍。著書に『女医が教える、やってはいけない美容法33』(小学館)、『365日のスキンケア』(池田書店)などがある。銀座ケイスキンクリニック

構成/イワイユウ

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