家にいる時間が多くなれば、それだけパソコンやテレビに向かうことも多くなり、座っている時間も長くなる。間違った姿勢で座り続けると、脂肪がつきやすくなり“老け顔”の原因になるそうです。
正しい姿勢から若々しい顏を作る最新メソッド「コアフェイストレーニング」を、表情筋研究家の間々田佳子さんが教えてくれました。シリーズ22回目は「猫背を改善する」です。
若々しい顔には正しい姿勢が不可欠?
「頭の重さは約5kg。かなりの重さですから頭を正しい位置に支えるのは大変です。さらに、頭が傾けば支える首や背骨の位置もズレてしまい姿勢も悪くなります。姿勢が悪ければ顔もゆがむ。ですから、若々しい顏を作るためには、顔の筋肉を鍛えるだけではなく、頭を支える、首、背骨、骨盤を正しく整えることも大切です。
たとえば、口角を上げて笑うのも、正しい姿勢で行えばやりやすいのですが、うつむくと上がりづらい。頭の位置によって筋肉の動き方も変わりますから、効率よく筋肉を鍛えるには正しい姿勢で行うことが重要なのです。エクササイズでも、顔を動かす前に【1】の動きでコアフェイス(顔の軸)と姿勢を整えています」(間々田さん・以下同)
姿勢を意識した生活をすれば体もシェイプ
姿勢が悪いと太りやすいのも事実です。
「猫背になると、首、肩、背中の筋肉が凝り固まり、脂肪がつきやすくなります。実際、背中に脂肪がつきやすいのは、比較的猫背のタイプの人です。また、猫背で肩が内側にはいり込んでいると、まっすぐな姿勢をとりづらく肩や腕も動かしにくい。動かさなければ、脇周りのリンパや血液の流れも悪くなるので、代謝が落ちて二の腕にも脂肪がつきやすくなります。
鏡の前で正しい姿勢で立ってみてください。首を伸ばし下腹を引き上げるだけでスッキリして見えませんか? 正しい姿勢で日常生活を過ごすだけでも、余分な脂肪がつきにくくなり体が引き締まってきます」
美しい姿勢をゲットして小顔を目指すエクササイズが、コアフェイストレーニングの「背骨シーソー」です。
コアフェイストレーニング「背骨シーソー」のやり方
【1】椅子に座り、座面に座骨を立て、座骨で座面を押しながら背筋を伸ばす(このとき肩が上がらないように注意)。額とあごは床に対して平行にし、首の後ろを伸ばす。
【2】両腕をまっすぐ前に伸ばし肩の高さまで上げる。目を閉じて鼻から息を吸い、口をすぼめていきをシューッと吐きながら、5秒かけ、頭を下げて首から腰までをグーッと後ろに突き出す。同時に両腕を前に突き出して肩甲骨を広げる。
【3】鼻から息を吸って吐きながら、5秒かけ、顔は斜め上を向き、にっこり笑う。同時に両ひじを引いて肩甲骨を寄せる。
気になる人は、【2】~【3】を3~5回繰り返す。
「腕を伸ばすときは、腕のつけ根から思い切り伸ばして背中全体を広げます。逆に、ひじを引いたときは、肩甲骨を寄せて背中に縦線を入れるイメージです。ひじを引いたとき、ひじが外側に向いていると引きが甘くなりますから、効果を上げるにはひじをしっかり内側に寄せて引きましょう。また、肩が上がると肩や首こりの原因になってしまうので注意を」
顔の血行アップやストレッチにも
体と一緒に顏も動かしましょう。
「体と顔を一緒に動かすので顔の血行もアップ。また、首から腰までがよく伸びるのでストレッチにも有効です。以前は、私も猫背でした。当時のアルゼンチンタンゴを踊っている写真を見ると、コアフェイスのブレが一目瞭然ですが、姿勢が整った今では、どの角度から写真を撮っても美しく見えるようになりました」
顏と体はつながっているからこそ、姿勢を整えれば顔も変わるのだそうです。
◆教えてくれたのは:表情筋研究家・間々田佳子さん
コアフェイストレーニング考案者、ままだよしこメソッド株式会社代表。19歳の時にインドに渡り、顔のヨガを学ぶ。2010年フェイシャルヨガの高津文美子氏に師事し、インストラクター認定資格を取得。以後、顔ヨガブームの火付け役として美容業界を牽引。2020年より自身の新メソッド「コアフェイストレーニング」を考案し、顔の「軸」を見つけることで顔を引き締め、表情・印象をピンポイントで変えていく「顔のトレーニング」の普及を行う。講演・テレビ出演も多数。これまでに出版した著書は13冊累計56万部を突破。講座受講者は3万人を超える。主な著書は 『日めくり まいにち、顔ヨガ!』(小学館) 、近著に『間々田佳子のかんたん顔筋トレ』(KADOKAWA)がある。『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』『NHKニュースシブ5時』『行列のできる法律相談所』『シューイチ』『この差ってなんですか?』他、多数のメディアにも出演。https://ameblo.jp/yoshiko-mamada/
取材・文/佐々木めぐみ
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