秋に旬を迎えるぶどうは、いろいろな品種があって目にも楽しいですよね。
野菜ソムリエプロの福島玲子さんによると、紫や赤ぶどうならブルームと呼ばれる白い粉がついているもの、緑のぶどうなら黄みがかっているものが熟していて“おいしい”ということなのだとか。また、ぶどうは追熟しないので、購入したらなるべく早く食べるのがおすすめとのこと。
そこで、せっかくのおいしいぶどうをできる限り長く楽しむために、正しい保存方法について聞きました。また、ぶどうの甘さを引き出す食べ方も教えてもらいました。
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ぶどうをおいしく食べるための正しい保存法
ぶどうは結構ボリュームがあるので、すぐに食べきれないことも多いのではないでしょうか? そんなときは、正しい方法で保存しておいしく食べましょう。ぶどうの味が劣化しづらい保存方法を教えます。
冷暗所もしくは室温5~7度の野菜室で保存
ぶどうを保存するときは房につけたままがベストです。暑い時期は購入した際に入っている袋のまままたは乾燥させないように新聞紙などに包んで、室温5~7度の野菜室に入れましょう。涼しい時期なら、冷暗所で常温保存してもOKです。
粒をバラして保存したいときは、枝から粒をもぎとるのではなく、枝を少し残してカットするといいですよ。実から枝を外してしまうと、果汁が出て傷みやすくなります。さらに、果汁がほかの粒につくと、それらの粒も傷んでしまう恐れがあるので、つながっている部分が取れてしまないように注意しましょう。
ぶどうは冷凍保存もOK!シャーベット感覚でおいしくいただいて
一度にたくさんもらってしまったときなど、数日中に食べ切ることができそうにないときにおすすめの方法が冷凍です。
果実に水がつくと腐敗しやすくなるので洗わずに、粒にバラして保存するときと同様に枝からカットして、フリーザーバッグなどに入れて冷凍します。食べるときに、食べる分を水で洗いましょう。
凍ったまま食べると、シャーベット状になって生とはまた違うおいしさを楽しめます。冷凍保存の目安は1か月ほどです。
食べる1~2時間前に冷蔵庫で冷やすのがイチオシ
ぶどうの栄養素である果糖は、冷やすとショ糖の約1.5倍の甘みが出てくるといわれています。なので、常温で保存している場合は、食べる1~2時間前に冷蔵庫に入れて冷やしておくのがイチオシです。ぶどうの甘みをより強く感じることができますよ。
冷凍庫へ食べる30分前に入れて、凍る前の冷え冷えのぶどうを味わうのもおすすめの食べ方です。
◆教えてくれたのは:野菜ソムリエプロ・福島玲子さん
ふくしま・れいこ。野菜ソムリエプロのほか、アスリートフードマイスター2級、ジュニア食育マイスター、食の検定1級、ベジフルカッティングスペシャリスト、エコクッキングナビゲーターなど多数の資格を持つ。現在は、“野菜や果物から健康に”との考えを大切に講演・セミナー講師、イベント・セミナー運営サポート、コラム、料理教室、レシピ開発や監修・ジュニアアスリートの栄養指導など、多岐にわたって活動している。https://ryufrei.com/
構成/イワイユウ