寝て起きたばかりなのに、鏡に映るのはぜんぜんスッキリしていない顔。血色もよくない。忙しさやストレスがたまれば顔だって疲れます。そこで最新メソッド「コアフェイストレーニング」でリカバリーできる方法を表情筋研究家の間々田佳子さんが伝授してくれました。シリーズ26回目は「疲れ顔の解消」です。
顔の筋肉も疲れがたまれば「こり」となる
「疲れは体だけではなく顔にもたまります。疲れがたまってくると、顔の筋肉はこり固まり、老廃物がたまって血流も悪くなるので、顔色も沈みがちに。固まった筋肉がほぐれて血行が良くなれば、顔全体に血液が行き届いて疲れ顔も血色の悪さも解消されます。
では、顔のどの部分をほぐせばいいと思いますか?
答えは、側頭筋。耳の上部分にあたり顔の中では比較的大きな筋肉です。この部分をしっかりほぐせば顔のこりもとれやすくなります。顔とつながっている首や肩のこりも同様です。一方、側頭筋の動きが悪いと、その動きづらさをカバーするために首や肩の筋肉が頑張りすぎて支障をきたします。首こりや肩こりを解消するには、側頭筋をほぐすのが効果的です」(間々田さん・以下同)
側頭筋をほぐしてゆるめたらしっかり引き上げましょう。ほぐしたあとにフェイスラインをスッキリ見せるエクササイズが、コアフェイストレーニングの「疲れ顔リフレッシュ」です。
コアフェイストレーニング「疲れ顔リフレッシュ」のやり方
【1】椅子に座り、座面に座骨を立て、座骨で座面を押しながら背筋を伸ばす(このとき肩が上がらないように注意)。額とあごは床に対して平行にし、首の後ろを伸ばす。
【2】両手でこぶしを軽くにぎって耳の上に当てる。顔の側頭部をクルクル回しながらほぐしていく。
【3】両方の手のひらを目尻に当て、口を「ウー」の形で突き出す。
【4】手のひらを上がるところまで引き上げると同時に、口を「ホー」の形にして鼻の下を思い切り伸ばして10秒キープ。気になる人は、【2】~【4】を3~5回繰り返す。
「ほぐすときはグリグリ強く押さえるのではなく、プリンの表面を揺らすように優しく。強く押さえると“痛気持ちよく”感じますが、かえって筋肉に緊張を与えてしまいます。優しく行うほうが、疲れがとれてリラックスしやすいです。また、フェイスラインを引き上げるには、目尻と鼻の下をしっかり引き合うことがポイントです。引き合いが強ければ強いほど、変化も出やすくなります」
疲れ顔は寝る前にリセットしましょう
エクササイズを始める前に、輪郭のもたつき、目尻や口角の位置をチェックし、エクササイズ後と比べてみましょう。
「側頭筋をほぐしているときに痛みを感じる人は、疲れがたまっていますから、しっかりほぐしましょう。ほぐれると十分引き上がり小顔効果も期待できますよ。また、目元や口元の左右バランスが気になる人は、下がっている方だけを追加して行ってみてください(たとえば、右側の口角が下がっている人は、左側はお休みして右側だけを行います)。そうすれば徐々に左右対称に整ってくるはずです。寝る前に行えば1日のたまった疲れがリセットされ、こりがほぐれて寝つきもよくなります。
さらに、疲れ目の人にもおすすめ。ほぐしているのが目尻のキワですから、目の血流もよくなります。私も“目が疲れたなぁ”と思ったら、『疲れ顔リフレッシュ』を行います。かなり疲れているときは、1回で行うだけでも効果を感じられますよ」
メイクの前にもおすすめのエクササイズです。シェイプされた小顔を毎日”形状記憶”させましょう!
◆教えてくれたのは:表情筋研究家・間々田佳子さん
コアフェイストレーニング考案者、ままだよしこメソッド株式会社代表。19歳の時にインドに渡り、顔のヨガを学ぶ。2010年フェイシャルヨガの高津文美子氏に師事し、インストラクター認定資格を取得。以後、顔ヨガブームの火付け役として美容業界を牽引。2020年より自身の新メソッド「コアフェイストレーニング」を考案し、顔の「軸」を見つけることで顔を引き締め、表情・印象をピンポイントで変えていく「顔のトレーニング」の普及を行う。講演・テレビ出演も多数。これまでに出版した著書は16冊累計57万部を突破。講座受講者は3万人を超える。主な著書に 『日めくり まいにち、顔ヨガ!』(小学館)、『ブルドッグ顔が引き上がる!5秒でできる「顔筋改革」』(PHP出版)、『間々田佳子のかんたん顔筋トレ』(KADOKAWA)がある。『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』『行列のできる法律相談所』『シューイチ』『この差ってなんですか?』他、多数のメディアにも出演。https://ameblo.jp/yoshiko-mamada/
取材・文/佐々木めぐみ